フィギュア・紀平梨花が中部選手権を欠場 五輪代表入りは絶望的に

2025/09/16 21:55 

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 フィギュアスケート女子で2018年グランプリ(GP)ファイナル女王の紀平梨花選手(トヨタ自動車)がエントリーしていた中部選手権(19~21日)を欠場することになった。本人が交流サイト(SNS)で16日、発表した。

 紀平選手は「右足の回復は順調で、ほぼ完治の状態まできております」としながらも「痛みが出ることもあり、十分な準備を整えることが難しい状況です」と現状を説明。「今回は安全面を考慮し、中部大会(中部選手権)は欠場する判断に至りました」とした。

 「今は、新たな挑戦に向けても前向きに取り組んでおります」とも記し「今回の決断は苦渋のものでございましたが、引き続き復活に向け、全力で努力してまいります」と結んだ。

 2季連続で全休している紀平選手は、今回の欠場で26年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの最終選考会となる全日本選手権(12月18~21日、東京)出場への道が断たれ、女子シングルの代表入りは絶望的な状況となった。

 日本スケート連盟の代表選考基準では「全日本選手権への参加は必須」としている。特例として過去に世界選手権で3位以内の実績があれば選出される可能性を残すが、紀平選手は19年大会の4位が最高のため対象から外れることになる。

 紀平選手はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器に、シニアデビューを果たした18年のGPファイナルで初優勝。20年12月の全日本選手権ではシニアの日本女子では初となる4回転サルコウを成功させた。

 しかし、21年夏に右足首を負傷。この年の全日本選手権を欠場し、22年北京冬季五輪代表入りはならなかった。その後も状態が思うように上がらず、本来の滑りを取り戻すことができないシーズンが続いていた。【倉沢仁志】

毎日新聞

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