WBC好投のヤマハ・沢山 帰国後初の公式戦登板で6回無失点
3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にブラジル代表として出場したヤマハの左腕・沢山優介が3日、JABA静岡大会第2日の予選リーグ戦に先発した。これが今季国内での公式戦初登板。FedEx(長野)を相手に6回を投げ、無失点で“凱旋(がいせん)登板”を飾った。
沢山は浜松市生まれ。両親がブラジルにルーツを持ち、代表入りは4回目だった。自身初めての本大会は、1次ラウンドでイタリア戦に先発。この後、4強入りの快挙を遂げることになるイタリア打線を相手に4回を0点に抑えた。イギリス戦にも先発し、4回無失点だった。
静岡・掛川西高から入社5年目の22歳。最速151キロの力のある速球が魅力だが、安定感に欠けるのが課題だった。この日は、一回から140キロ台後半の直球で攻めの投球。3番打者にはカウント2-2から150キロの直球がわずかに外れてフルカウントとなったが、ここからファウルで粘る打者に対して、根負けしなかった。最後は再び150キロを投じて空振り三振。ヤマハの申原直樹監督(46)は「ここで四球を出さなかったのは、彼にとって大きい」と話す。
さらに申原監督が「成長を感じた」のが、1点リードの六回1死二、三塁のピンチ。1点も与えられない場面を連続三振で切り抜けた。140キロ台後半の直球に、今季は特に磨いているというスプリットを効果的に使った。
沢山は「WBCを経験したことで、平常心でゲームに入れた。ピンチでは、『力んでも仕方ない。抑えれば流れは来る』と割り切れた」と振り返る。ブラジル代表として本大会に臨み、都市対抗大会などとは異なるプレッシャーや緊張感を経験した。「世界を経験して心の余裕ができたのか、チームメートを声で鼓舞することもできるようになった。精神的にたくましくなった」と申原監督も認める。
六回を乗り切っての降板に、沢山は「本当は、九回まで投げたかった」と明かす。体力的には余裕があったが、回が進むにつれフォームが崩れているという自覚もあったという。「まだまだです。チーム内で信頼を勝ち取れるよう、投げていく」と力を込めた。【藤倉聡子】
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