豪州の「共和制移行」反対せず 英国王、がん治療中断し現地訪問

2024/10/20 08:09 

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 チャールズ英国王(75)とカミラ王妃(77)夫妻は18日、オーストラリアを公式訪問した。23日まで滞在した後、南太平洋のサモアも訪れる。国王は2月、自身ががんであることを公表したが、外遊中は治療を中断するという。

 英国の旧植民地の豪州は、現在も英国王が「国家元首」を務める立憲君主制で、国旗にも英国旗がデザインされている。だが近年は国民がトップを選ぶ「共和制」移行論も広がり、今回の訪問中も各地で君主制反対デモが予定されている。

 英メディアによると、チャールズ国王は豪州訪問前、共和制移行は「豪州国民が決める問題」と述べ、反対しない意向を示したという。

 豪州は18世紀に植民地となった後、徐々に自治権が認められ、1901年に豪州連邦が成立した。99年には共和制移行の是非を問う国民投票が実施されたが、この時は約55%が君主制維持を支持し、共和制案は否決された。

 現在のアルバニージー首相は共和制論者として知られる。【ロンドン篠田航一】

毎日新聞

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