トランプ氏、2週間の攻撃停止に同意と表明 イラン軍事作戦巡り

2026/04/08 07:52 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦を巡り、トランプ米大統領は7日、自身のソーシャルメディアで、イランへの攻撃を2週間停止することに同意したと明らかにした。イランが事実上封鎖するホルムズ海峡の「完全で即時の安全な開放」が条件だと説明。「双方による停戦になる」とも記した。

 ロイター通信が米ホワイトハウス当局者の話として報じたところによると、イスラエルも一時的な停戦に同意した。

 これに先立ち、戦闘終結に向けて仲介するパキスタンのシャリフ首相は、X(ツイッター)で、トランプ氏に対し、イランとの交渉期限を米東部時間7日午後8時(日本時間8日午前9時)から2週間延長するよう要請したと明らかにした。この間、米イラン双方は停戦を実施し、イランが事実上封鎖するホルムズ海峡を開放することも求めた。

 米ホワイトハウスは7日、毎日新聞の取材に、「(トランプ)大統領はこの提案を知らされており、回答が行われる予定だ」と説明。ロイターは、イラン側も提案を前向きに検討していると報じた。

 トランプ氏はイランにホルムズ海峡の開放などを要求しており、期限までにイラン側と合意できなければ、イランのすべての橋や発電所を攻撃すると警告していた。トランプ氏が設定した交渉期限が目前に迫り、緊張が高まっていた。

 米ニュースサイト「アクシオス」は7日、米イランの交渉が「過去24時間」で進展したと伝えた。シャリフ氏は投稿で、「平和的解決に向けた外交努力は、着実に進展しており、近い将来、実質的な成果につながる可能性を秘めている」と訴えた。

 米メディアは7日、米軍がイランの原油取引の重要拠点であるカーグ島の軍事施設を攻撃したと報道。トランプ氏は7日の自身のソーシャルメディアへの投稿で、「一つの文明全体が今夜滅ぶだろう。起きてほしくないが、恐らくそうなる」と主張し、交渉期限を前にイランへの圧力を強めた。

 一方、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は7日に発表した声明で、米軍の攻撃がレッドライン(越えてはならない一線)を越えた場合、米国と同盟関係にある湾岸諸国のインフラに対し、石油・ガスの供給を数年にわたり遮断させるような報復を実施すると警告した。

 イランのタスニム通信によると、軍事当局者らは、米軍の攻撃を受けた場合、アラブ首長国連邦(UAE)東部フジャイラのエネルギー施設や紅海に面するサウジアラビアのヤンブーの製油所などを標的にするとしている。攻撃が激化すれば、反撃は「地域外」にも及ぶ可能性があるという。

 さらなる戦闘激化の懸念が高まる中、パキスタンなどの仲介国が米側による攻撃回避に向けて水面下で動いてきた。

 イランはこれまで米側と交渉中に2度攻撃を受けており、米政権への不信感は根深い。このため、攻撃を再開されかねない一時的な停戦ではなく、恒久的な戦闘終結にこだわっていた模様だ。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、イランは米側に10項目を要求。イランが再攻撃されない保証▽レバノンでのイスラエルによるイスラム教シーア派組織ヒズボラへの攻撃の停止▽すべての制裁の解除――が含まれる。また、イランはホルムズ海峡の封鎖を解除し、通航料を求めるとも主張した。

 一方、トランプ氏は6日の記者会見で、ホルムズ海峡の開放を優先する姿勢を示した上で、「相手側にはやる気のある参加者がいて、彼らは合意に達したいと考えている」と楽観的な主張を展開。一方で、「一晩で(イランという)国全体を壊滅できる」と威嚇もしていた。【ワシントン松井聡、金寿英、ニューデリー松本紫帆】

毎日新聞

国際

国際一覧>