米、最先端AI審査の独立機関を検討 リスク抑制と開発の両立へ
米ブルームバーグ通信は17日、トランプ米政権が最先端の人工知能(AI)モデルの安全性を審査する独立機関の新設を検討していると報じた。米中で高性能AIの開発競争が激化する中、サイバー攻撃リスクの抑制とAI開発の両立を図る。事情に詳しい複数の関係者の話としている。
◇ルール整備の声、業界から相次ぎ
報道によると、独立機関の検討にはベッセント財務長官やワイルズ大統領首席補佐官が関与している。米証券取引委員会(SEC)の監督下に設置され、全ての米証券会社が加盟する非営利組織「米金融取引業規制機構」(FINRA)に似た組織となる方向だ。
AI開発に関するルール整備が必要との声は業界から相次いでいた。グーグル・ディープマインドのハサビス最高経営責任者(CEO)は14日、最先端AIモデルを審査し、国家安全保障上のリスクを評価する機関の設立を要求。来週には首都ワシントンで政策立案者と会談し、自らの計画への支持を働きかける予定といい、トランプ政権による検討もこれに沿った内容になるとみられる。
◇指針策定、急務に
AIを巡っては、中国の新興企業「月之暗面」(ムーンショットAI)が17日、高性能AI「Kimi K3」を発表。一部性能は米アンソロピックや米オープンAIが最近公開したモデルに匹敵するとの声もあり、米政権やハイテク産業、市場に動揺が広がっている。
トランプ政権は中国とのAI覇権争いで優位を維持したい考え。安全性を巡る対応が場当たり的との批判もある中、業界の開発を必要以上に阻害しない明確な指針の策定が急務となっている。【ワシントン浅川大樹】
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