長崎・大石知事「不正はない」 後援会資金集め問題で臨時会見

2024/10/02 21:24 

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 長崎県の大石賢吾知事(42)が、県建設業協会(長崎市)の陳情を実現後、後援会費集めで協会に繰り返し協力依頼していた問題などについて、大石知事は2日、県庁で臨時記者会見を開き、依頼は事実と認めた上で「不正にお金を集めようとしたことは全くない」と述べた。陳情実現の見返りを求めたような発言はなかったとし、問題はないとの姿勢を強調した。

 大石知事を巡っては、県建設業協会の陳情を受け、県が2023年4月に公共工事の最低制限価格を引き上げた後、知事が代表を務める後援会が協会に対し、後援会費集めで協力するよう繰り返し求めていたことが毎日新聞の取材で明らかになった。協力依頼の際、最低制限価格の引き上げに尽力した県議を同席させていたことも判明。一部の専門家から「癒着を疑われるような行為は慎むべきだ」との指摘が出ていた。

 大石知事は会見で「最低制限価格は正式な手続きにのっとって見直された」と説明。その上で必要な後援会費を集める上で「どうやれば一番集まるかを考えるのは普通」と語った。県議が協力したことについては「お力添えをいただければ、支援をいただける機会が増えるのではと考えていたのは事実」とした上で、依頼の際に陳情の実現を強調したことはないとし「(県議の)影響力は発生していない」とした。

 後援会費は納めた人の名前などが政治資金収支報告書で公開されることがなく、政治家と支援者との関係性が見えにくいとの指摘がある。大石知事はこの点についても「応援したいけど、名前や住所が収支報告書に載ることを懸念される方もいる」と述べ、問題はないとした。【志村一也、松本美緒、尾形有菜】

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