連続強盗 千葉県警が被害車両2台を押収 実行役、逃走に使用か

2024/10/23 21:06 

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 首都圏を中心に相次ぐ強盗などのうち、16日と17日に千葉県白井市と市川市であった強盗致傷事件で奪われた被害者宅の車計2台が発見され、千葉県警が押収していたことが捜査関係者への取材で判明した。千葉県警は実行役が逃走する際に使ったとみて車内の遺留物などを調べている。

 白井市の事件は16日早朝に住宅で発生し、現金約20万円や車が盗まれた。翌17日未明には市川市の住宅で事件があり、キャッシュカードや軽乗用車が奪われたほか、住人女性(50)が車で連れ去られ、その後に保護された。

 千葉県警は白井市と市川市で奪われた車をそれぞれ発見して押収。市川市の事件で強盗致傷容疑などで逮捕された自称内装工の高梨謙吾容疑者(21)が18日未明に神奈川県内の警察署に自首した際に乗っていたレンタカーも押収した。

 千葉県警は、車内の指紋や足跡などの遺留物について調べている。高梨容疑者は白井市の事件への関与もほのめかす供述をしており、レンタカーを使った経緯も調べる。

 また一連の事件のうち、14日の千葉県鎌ケ谷市での住居侵入事件で、千葉県警は23日、保育士、前田祐一郎(25)=東京都新宿区北新宿3=と会社員、河合優介(31)=葛飾区西水元2=の両容疑者を住居侵入容疑で逮捕したと発表した。

 逮捕容疑は共謀し、14日午前2時10分ごろ、鎌ケ谷市の女性(86)の住宅に、1階の掃き出し窓から侵入したとしている。金品を盗まれる被害はなかった。

 前田容疑者はX(ツイッター)で「資金調達」と検索し、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で「指示を受けながら事件に及んだ」と供述しているという。

 さらに山口県光市でも少年ら3人が強盗予備容疑で逮捕される事件があり、山口県警は一連の事件と関連があるとみて調べている。

 逮捕されたのは千葉県多古町の自称男子高校生(18)、自称茨城県牛久市の男子高校生(16)、茨城県龍ケ崎市の男子中学生(14)。

 20日午後8時ごろ、強盗目的で工具などを持参し、光市の建設業の男性宅付近で金品を奪う機会をうかがった疑いがある。

 捜査関係者によると、3人は互いに面識がなく、それぞれSNS(ネット交流サービス)を通じて「闇バイト」に応募。事件当日に山口県外で合流後、公共交通機関を乗り継いで現場まで移動していたという。指示役から言われるままに襲撃しようとしたとみられる。【林帆南、小澤優奈】

毎日新聞

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