AIエンジニア・安野氏、都アドバイザー就任 都知事選で15万票獲得

2024/11/21 17:08 

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 7月の東京都知事選に出馬したAI(人工知能)エンジニアの安野貴博氏(33)が、行政のデジタル化に取り組む都の出資団体「GovTech(ガブテック)東京」のアドバイザーに就任したことが21日、関係者への取材で判明した。13日付。小池百合子都知事と争った関係だが、小池氏が知見を「東京都でも生かしたい」と関心を寄せていた。

 安野氏は東京都出身。東京大工学部でAI研究の第一人者である松尾豊教授の研究室に所属。卒業後は大手コンサルティング会社を経て、ベンチャー企業2社を創業した。

 過去最多の56人が出馬した都知事選で「テクノロジーで誰も取り残さない東京へ」を主張。AIなどデジタル技術を駆使し、SNS(ネット交流サービス)に寄せられた都民の意見を公約に反映させる双方向型の選挙戦を展開し、約15万票で5位と健闘した。

 ガブテック東京は都が100%出資し、2023年に設立した一般財団法人。IT大手「ヤフー」元会長の宮坂学副知事が理事長を務め、都や区市町村のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している。

 9月中旬に都庁で小池氏が安野氏と面会し、意見交換していた。今後、都民の意見を幅広く聞くためのAI活用について助言を受けるという。【島袋太輔】

毎日新聞

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