千葉県船橋市の住宅に侵入しようとしたとして、県警捜査３課は２６日、川崎市のアルバイト、坂井田翔太郎容疑者（３２）ら男性２人と少年１人を住居侵入未遂容疑で逮捕したと発表した。「闇バイト」関連の事件として、県警は首都圏を中心に相次ぐ強盗などの事件との関連を調べている。

　逮捕されたのは、坂井田容疑者のほか、無職の男性（１８）＝東京都足立区＝と会社員の少年（１７）＝横浜市南区。坂井田容疑者と無職男性は東京都練馬区で９月下旬にあった強盗傷害事件でも警視庁に逮捕されていた。

　逮捕容疑は９月２４日午前２時１５分ごろ、共謀して船橋市大穴南の７０代男性宅で、窓ガラスを割って侵入しようとしたとしている。住人男性が窓ガラスが割れる音で気づき、「何をやっているんだ」と声を出したところ、３人は逃走したという。

　県警によると、３人は「お金がほしくてやった」と容疑を認めている。闇バイトに応募するなどして、指示役とつながって秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で指示を受けたという。事件前には現場近くの商業施設でハンマーやガムテープを購入したとみられる。

　坂井田容疑者は「（指示役から）当初は荷物を運ぶ仕事だと言われていたが、事件の直前になって一軒家に押し入って住人を縛り、金を奪えと言われた」と供述。少年は今回逮捕された知人の無職男性から事件を持ちかけられたとし、「（指示役から）詐欺で手にした金を持ち逃げした家に盗みに入る仕事だと説明された。直前に、人がいたら頭をフルスイングしてガムテープで手足を縛れと言われた」といった趣旨の話をしているという。【林帆南】