福祉団体、驚きと困惑広がる 赤い羽根募金1.8億円着服疑い
北海道内で赤い羽根共同募金を実施する北海道共同募金会(札幌市、瀬尾英生会長)で、男性事務局長(58)が6年にわたり最大1億8000万円を着服していたとされる問題。同会幹部は15日の記者会見で謝罪したが、寄付金分配の遅れに道内の福祉団体からは戸惑いが広がっている。
「怒りを感じているし、寄付してくださった多くの方の気持ちを背負った思いだ」。会見に臨んだ天羽啓常務理事は、険しい表情で語った。
同会によると、男性は「明るくリーダーシップのある人柄だった」といい、募金会の活動では道内の福祉団体や市町村の住民と多くの交流があり、厚い信頼を得ていたようだったという。
同会は男性の刑事告訴を検討しているが、男性は代理人弁護士を通じて「話はできない」などと説明を拒んでいるという。
「なかなかお金が振り込まれずおかしいと思っていたので、(着服疑いの)報道を見て『これか』と」。札幌市内にある子どもの療育支援団体の担当者は15日、驚いた様子で語った。
例年、分配される数十万円の寄付金を老朽化した施設設備や遊具の補修などに充てていた。だが2026年は4月になっても振り込まれず、担当者に電話したところ「6月まで待ってほしい」と伝えられ、その後も連絡がないという。「今まで本当に助けてもらった。早く体制を立て直して」と切望する。
例年250万円程度の寄付を受ける北海道社会福祉協議会(札幌市中央区)で、高齢者や障害者支援などの研修事業を担当する職員は「寄付(の分配)が遅れれば研修が先延ばしになる可能性もある。見通しを教えてほしい」と困惑した様子だった。【和田幸栞、西本紗保美】
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