5000人超の厚意が台無し 鉄道、ゲームCFで未入金トラブル

2026/07/23 05:00 

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 ローカル鉄道やゲーム制作のクラウドファンディング(CF)で、目標額を達成したにもかかわらず、CF運営会社から支援金が支払われないケースが相次いでいる。

 延べ5000人以上の支援者の厚意が台無しになり、未入金の総額は6500万円以上にのぼるとみられる。

 問題を抱えているのは、山形鉄道(山形県)、北越急行(新潟県)、長良川鉄道(岐阜県)、弘南鉄道(青森県)――の4鉄道。昨年7月から今年2月、CF運営会社「うぶごえ」を通じて支援金を募った。

 それぞれ、▽運転士の採用・養成▽ラッピング車両の運行▽新規車両の導入イベント▽機関車の修繕――が目的で、赤字経営が続くローカル線では捻出が難しい資金の援助を求めた。

 対価(リターン)として、車両基地の見学会や夜行列車の乗車券、駅の命名権、記念グッズなどの返礼品を用意した。

 山形鉄道では目標額の3倍に達するなど、いずれも設定を上回る支援金が集まった。4鉄道を支援した人は延べ1191人で総額2000万円超にのぼった。

 しかし、4鉄道は支援金をほとんど手にしていない。うぶごえは「約束通りに支払う」などと返事をしているものの、山形鉄道は支援金の「大半」、残る3鉄道は全額が未入金となっている。

 6月にトラブルを公表した長良川鉄道は「支援を頂いた方の『気持ち』が届かない事態となり、申し訳ない」などとコメント。4鉄道はうぶごえに支払いを求め続けながらも、支援者へのリターンを優先し、費用を立て替えて返礼品を贈るなどしたという。

 CF運営会社によるトラブルは異例で、うぶごえによる未入金は4鉄道以外でも確認されている。

 昨年5~7月に実施された実写ノベルゲーム「シブヤスクランブルストーリーズ」の開発に向けたCFでは目標額500万円に対し3522人から5475万円が集まったが、2700万円以上が振り込まれていないという。担当者は「支援者に心配をかけているがプロジェクトは継続している。皆さまとの約束を守ることを最優先に進めている」としている。他のゲーム事業者もX(ツイッター)で1000万円超が未入金と投稿している。

 「なごやみらいフェスティバル2026」のイベント実施で昨年11~12月に募集したCFでも目標額650万円に対し415人から870万円が集まったが、プロジェクト実行者の一般社団法人に支払われていない。法人は提訴し、東京地裁は今年6月、うぶごえに未払いの支援金と遅延損害金の支払いを命じた。

 毎日新聞はうぶごえの社長にメールで取材を申し込んだが「体調を崩していて、後日、連絡する」との返答があったものの、その後、期限までに回答を得られなかった。【川瀬慎一朗、渋谷雅也、最上和喜】

毎日新聞

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