プロ野球2軍参入のオイシックス 入場者数はリーグ3位と健闘
2024年度からプロ野球2軍公式戦に加わったオイシックス新潟アルビレックスBCは5日、新潟市内で今季の総括記者会見を開いた。池田拓史球団社長は1試合平均入場者数が巨人、日本ハムに続くリーグ3位の1247人だったと報告。橋上秀樹監督はチームが最下位(8位)に沈んだことから、さらなるレベルアップが必要との考えを示した。
オイシックスは新潟を拠点に今季から日本野球機構(NPB)の2軍イースタン・リーグに参入した。球団は①黒字経営②2軍戦平均入場者数1位③勝率4割④NPBへ5人以上の選手輩出――の四つの目標を掲げ、初年度を戦った。
集客面では健闘した。球団によると、ハードオフエコスタジアム(新潟市中央区)などで開催した主催64試合の入場者数は7万9825人に上り、1試合平均は巨人、日本ハムに続くリーグ3位の1247人だった。目標(1800人)にこそ届かなかったが、2年目以降に期待を抱かせる数字となった。
池田氏は「順位は8位だったが、日に日にスタジアムの熱量は高まった。課題は見つかったが、未来に向けて一歩を踏み出せる貴重なシーズンとなった」と今季の戦いを振り返った。球団の経営収支については「持続可能な球団経営に向け、土台を構築できればと取り組んできた。1年目から黒字が確保できるよう、もがいているところだ」と説明した。
一方で課題も浮き彫りになった。チーム成績は41勝79敗6分けで最下位。既存12球団とのレベル差は大きく、勝率は3割4分2厘と、目標の4割に届かなかった。ただ主催試合に限ると33勝28敗3分けで5割を超え、地元のファンが喜ぶ試合も多かった。
NPBへ5人以上の選手輩出という目標は届かなかった。10月のプロ野球新人選手選択会議(ドラフト会議)では、今季リーグ奪三振王の下川隼佑投手がヤクルトから育成3位で指名を受けたのみにとどまった。
今季限りで退団する橋上監督は「もっと苦戦すると覚悟していたが、選手の対応力が向上した」と強調し、「来シーズンも同じではいけない。期待値以上のものを提供しないと、サポーターを失望させてしまう」と述べ、選手たちのレベルアップを促した。【神崎修一】
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