ENEOS・2年目の有馬 大舞台で殊勲打 都市対抗野球

2025/09/02 21:17 

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 ◇都市対抗野球大会1回戦(2日・東京ドーム)

 ◇○横浜市・ENEOS6―2広島市・JR西日本●

 1年前は「見ているだけだった」という舞台で、横浜市の2年目・有馬諒が躍動した。

 1点を追う三回、先頭の瀬戸西純から3連打と犠飛で追いついた。しかし4番・丸山壮史は中飛に倒れた。勢いが止まるかと思われたが、再びエンジンをかけたのが有馬だった。

 「流れがどうとかではなく、大事なところでヒットを打つことだけ考えていた」

 2打席目で2球目の高く浮いた直球を左前に引っ張り、勝ち越しの走者が生還した。守備でも先発マスクをかぶり、3投手をリードして最少失点で切り抜けた。

 滋賀・近江高では3度、甲子園に出場するなど大舞台での経験は豊富だ。それでも社会人1年目は苦労した。昨夏の都市対抗では2回戦で守備から途中出場したが、打席は回ってこなかった。

 冬の間はウエートトレーニングで体を大きくし、打ち方も試行錯誤してきた。そして今季、西関東2次予選からチームを勝利に導く活躍を見せてきた。東京ドームでも先発出場を果たし、たくさんの社員の応援の中で堂々とプレーした。

 「チームが勝つことしか見ていない」。13度目の頂点を目指す名門にとって、頼もしい存在だ。【円谷美晶】

毎日新聞

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