<みんなの高校ラグビー>創部70周年の東福岡が記念試合 宿敵に「感謝」 高校ラグビー

2025/09/21 17:53 

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 高校ラグビーの強豪・東福岡が21日、創部70周年の記念試合として報徳学園(兵庫)との定期戦を福岡市博多区の同校グラウンドで行った。30分ハーフで実施した主力中心のAチーム戦は東福岡が33―12で勝った。

 試合は前半から東福岡が主将のNO8須藤蒋一選手(3年)や司令塔のSO川添丈選手(2年)を中心に多彩な攻めを展開。

 終盤は報徳学園の反撃を受けたが逃げ切り、須藤選手は「キーワードは『アタックマインド』。外も使うし前にも出る。いろいろな形で攻撃できた」と振り返った。

 チームによると、報徳学園との定期戦は数十年、続いている。1年ごとに両校のグラウンドを行き来し、宿泊もそれぞれの選手の自宅に「ホームステイ」して交流を深めてきた。

 伝統のモスグリーンのファーストジャージーを着られるのは、公式戦以外では報徳学園、天理(奈良)との定期戦だけという特別な舞台だ。

 藤田雄一郎監督は「自分が高校生になる前からの関係。続けることが一番大事だし、選手の成長にもつながる。創部70周年の記念試合を報徳学園相手に東福岡のグラウンドでできたことに感謝したい」と語った。

 ラグビー部は学校創立と同じ1955年の創部で、全国高校大会は第64回(84年度)に初出場して、第87回(2007年度)で初優勝。第89回(09年度)~第91回(11年度)を3連覇した。第94回(14年度)、第96回(16年度)、第102回(22年度)も優勝した。

 70年にわたり積み上げてきた東福岡の最大の強みとは何か。藤田監督の答えは明快だった。

 「コンタクトですよ。自分から体を当てにいくとか痛いラグビーをするとか。そこは一貫してぶれていない」

 ヒガシらしさを再認識する特別な一日になった。【角田直哉】

毎日新聞

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