<football life>日本に勝機は?アルゼンチン記者に聞くブラジル戦 サッカーW杯

2026/06/29 12:00 

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 復権か、没落か――。サッカー・ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会で29日(日本時間30日未明)、日本が決勝トーナメント1回戦で相まみえるのはブラジルだ。

 過去最多5度の優勝を誇る「王国」も、2002年日韓大会を制して以降、W杯での成績は振るわない。同じ南米のライバルとしてブラジルをよく知るアルゼンチンのベテラン記者に尋ねた。日本に勝機はあるのか。

 ◇ブラジルに欠けるのは…

 「日本は非常に優れたチームだ。スピードがあり、ボールの運び方も素晴らしく、連係プレーも巧みだ」

 アルゼンチンで30年以上、取材歴がある記者のエルナン・オドネルさん(59)はW杯の取材会場で熱弁を振るった。

 「ナカムラ、マエダ、ドウアン。彼らはベストプレーヤーだ」と中村敬斗(スタッド・ランス)、前田大然(セルティック)、堂安律(アイントラハト・フランクフルト)の3選手の名前を挙げて称賛した。

 ブラジルとアルゼンチンはともに南米の強豪として世界で知られる。両国でともに絶大な人気を誇るサッカーのライバル意識は強い。

 アルゼンチンが優勝した前回の22年カタール大会でブラジルは準々決勝で敗退。今大会の南米予選は苦戦が続き、一時は敗退の危機に陥った。立て直しのために昨年5月に招へいされたのがイタリア出身のアンチェロッティ監督だった。

 アンチェロッティ監督はACミラン(イタリア)、レアル・マドリード(スペイン)などでスター選手をまとめ、欧州チャンピオンズリーグを制した経験がある。

 オドネルさんはこの監督交代が非常に大きいと見る。「アンチェロッティの就任以降、成長を続けている」

 一方で弱点も指摘した。「彼らにはリーダーが必要だ。チームに秩序と安定をもたらし、選手たちが安心してプレーできる環境を作り出してくれる人物が」

 そこに、今大会も優勝候補筆頭に挙げられ連覇を狙うアルゼンチンとの違いがあるという。

 「チームを率いてきたスカロニ監督のもとで長い期間をかけてチーム作りをしてきた。彼らのプレースタイルはチームにしっかりと浸透している。それに、メッシのような選手もいるし……」

 過去を振り返れば、ブラジルは優勝した1994年の米国大会ではドゥンガ、02年の日韓大会ではカフーと象徴的なキャプテンがいた。

 華やかな個人技でファンを魅了できる選手が多くいる一方で、リーダーがチームとして結束させていたとみる。近年ではその気質にあふれた存在が欠けていることが不振につながっているとの見方だ。

 日本がブラジルに勝つ確率を聞くと、答えはこうだった。

 「まあ……日本が勝てればいいなと思います。サッカーでは何が起こるか分かりませんから。正直なところ厳しい試合ですし、ブラジルは優勝候補ですが、試合は戦わなければなりません。ですから、前向きに考えて、日本が勝てることを願っています」【生野貴紀】

毎日新聞

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