韓国の観光公社、日本から集客 飛行機も「愛犬同伴OK」需要探る

2024/10/12 16:22 

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 韓国の観光公社が、日本からの愛犬同伴旅行の集客を進めている。ペットの「家族化」が進む韓国では航空機の同伴搭乗なども一般的で、愛犬と楽しめる観光地も多い。まずは日本の旅行大手エイチ・アイ・エスと組んで、福岡発着の釜山ツアーを企画した。

 韓国観光公社などによると、韓国では近年、ペットを家族と考える飼い主が増加し、「伴侶動物」やペットとファミリーをかけた造語の「ペッファム」といった言葉も広がっている。

 釜山などの観光地はペットと楽しめる施設や店舗が増えている。航空業界では小型の犬や猫をケージに入れた上で、機内で一緒に搭乗できるのが一般的だ。ペット関連市場も急拡大しており、かわいらしいペット用品も多く、日本からの観光客がペットの衣類を買って帰るケースも増えているという。

 日本でも同様に、ペットを家族と考える流れが強まり、観光業界では2010年代後半ごろからペットと泊まれる宿が増え、新型コロナウイルス禍でペットの宿泊対応が加速した。一方で、動物が苦手な人も一定数おり、航空機は貨物室に預けるのが一般的だ。

 日本の愛犬家らは、海外旅行の際にペットホテルに預けるケースが多い。同公社は韓国へのペット同伴旅行の需要を日本国内で掘り起こそうと、まずは韓国への旅行者が多い福岡市をターゲットに、エイチ・アイ・エスとツアー「ワン!KOREAinプサン」を企画した。飛行機内の愛犬同伴搭乗ツアーはエイチ・アイ・エスでは初めてという。

 ツアーは福岡空港発着で、エアプサン便を利用する。ホテルや観光地でも愛犬と一緒に過ごせる。福岡―釜山間は飛行機で約1時間と愛犬の負担は国内旅行並み。釜山ではホテルで同伴宿泊し、市内は犬用のリードフックやシートベルトを備えた愛犬同伴専用のバスで移動する。

 費用は大人1人と愛犬1頭で14万9800円(2泊3日)。同行できる愛犬は、ケージ込みで7キロ以下の小型犬のみ。事前にマイクロチップの装着や登録、狂犬病予防接種などの条件がある。今夏から出発日を指定して募集しており、各回10組以上の申し込みがあればツアー開催が決まる。【久野洋】

毎日新聞

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