金融庁、ウリ信組に業務一部停止命令 元役員が14億円着服か
金融庁は12日、20年以上前から元役員が約14億円の顧客預金を着服していたなどとして、北朝鮮系のウリ信用組合(本店・札幌市)に対し、業務一部停止命令と業務改善命令を出した。不正を巡り虚偽の説明をしたことなどから刑事告発も検討する。
新規顧客への融資業務などを7月14日から8月13日までの1カ月間停止する。ウリ信用組合は北海道と東北地方を営業拠点とする。
顧客の預金着服では、元役員以外にも、4人の職員が2005~13年に計約1000万円を着服していたことが確認された。朝鮮総連への送金は確認されなかったという。
架空名義の口座を多数作っていたことも判明した。20年以上前にも同様の問題が発覚し、報告徴求命令を出していたが、一部が報告されていなかった。
さらに今回の不正を検査する際にも関連資料を破棄したほか、検査官に虚偽の説明をしたという。金融庁は、協同組合による金融事業に関する法律違反の疑いで刑事告発を検討しており、「不適切な対応がおこなわれたことは極めて遺憾」とコメントした。
一方、ウリ信用組合の金堅一副理事長は12日に札幌市内で記者会見し、「事態を重く受け止め深く謝罪申し上げます」と謝罪。架空名義の口座は03年時点で計約74億円分、他人名義の口座をつくる借名口座は14年時点で計約120億円分に上ったと説明した。
金融庁の処分を受け、琴正煥理事長は同日付で辞任し、不正に関わった役員4人も退任する予定。利害関係のない弁護士3人で構成する第三者委員会を近く設置し、内部調査する。【横見知佳、和田幸栞】
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