『女神降臨』Koki,「メークには背中を押してくれる力」 渡邊圭祐は「お父さんの気持ち」で…

映画『女神降臨 Before 高校デビュー編』に出演する(左から)渡邊圭祐、Koki, (C)ORICON NewS inc.

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■Koki, 役作りでは脱力感意識 渡邊の王子様キャラは実体験ベース?
原作は、韓国発の大ヒットWEB漫画『女神降臨』(著:yaongyi)。「なりたい自分」をかなえるために、メークで人生を変えた女の子の“恋”と“夢”を追いかける、17歳から25歳までの9年間の物語を前後編の2部作で描く。
Koki,が演じる麗奈は、誰もが憧れる“女神“として完璧な学校生活を送りながらも、誰にも言えないすっぴんの秘密をもつ。渡邊演じる俊は、綱啓永演じる五十嵐悠(いがらし・ゆう)と麗奈を奪い合う同級生、一人、クールで謎多き秀才という役どころだ。
――Koki,さんは、麗奈の別人級のオン(メーク)とオフ(すっぴん)を演じ分けるのが大変だったと思いますが、役作りではどのようなことを意識されたのでしょうか?
【Koki,】 すっぴんの麗奈に関しては、自分の私生活の中でどんなときに脱力して見えるかと考えました。目の力を全部抜いたり口を半開きにしてみたり、あとは姿勢をわざと少し悪くして猫背にしてみたりして、ちょっと内気な部分や人に見られたくない、隠しておきたい一面を意識して演じました。
――渡邊さんからご覧になっていかがでしたか?
【渡邊】 オンのときの麗奈はそこまで意識せずともサラッとできちゃうからこそ、Koki,ちゃんと親和性が生まれているけど、その分すっぴんのメークシーンは引いていく作業をすごく頑張ったのだろうなと。裏側というか努力がわかるからこそ、ほっこりしました。お父さんみたいな気持ちになりました(笑)。
――あたたかく見守られたのですね。オンの方の役作りはどうでしたか?
【Koki,】 すっぴんに比べて姿勢をピンと張ってみたりしました。ただ、やっぱり仕草など、すっぴんの方が気をつけていることは多かったと思います。
【渡邊】 走り方にこだわっていたよね。
【Koki,】 麗奈は運動が得意な方ではないと思うので、少しドタバタした走り方にはしました。
【渡邊】 現場のスタッフチームからも、走り方がいいと話題になっていました。
――渡邊さんが演じられたのは成績優秀で女子生徒に憧れられる“氷の王子”という役どころです。演じてみていかがでしたか?
【渡邊】 そう聞かれると小っ恥ずかしいのですけど、俊として王子ということはそこまで意識しませんでした。むしろ王子というより“氷の”の方に注力しました。
――どのような意図があったのでしょうか。
【渡邊】 王子っぽさってよくわからないじゃないですか。自分で言うのは恥ずかしいですけど、僕も高校時代、他校からのあだ名が王子だったんです(照笑)。僕がよく言われたのは、「スッとしている」「クールそうに見える」というもの。つまり、そういう雰囲気が俊に求められているものなのだなと思い、ディズニー作品に出てくるような王子のイメージも持ちながら、“氷の”というイメージをより強く出すことを意識しました。
――王子キャラの役作りは実体験もベースになっていたのですね…?
【渡邊】 恥ずかしながら(笑)
――映画『ブレイブ -群青戦記-』などでも高校生役を演じられていましたが、今回再び高校生役を演じてみていかがでしたか。
【渡邊】 これまでもやったことはありましたが、ここまでがっつり学生役は経験したことがなかったので、お話をいただいたときに「いいんですか?」とびっくりしました。
――Koki,さんからご覧になって?
【Koki,】 カッコよかったです!
【渡邊】 そう言うしかないですよね(笑)。
【Koki,】 大きなスクリーンで観たとき、俊も悠も二人のカッコよさが引き立っていてすごいなと思いました!
■渡邊、Koki,のチャーミングさに「助けられた」
――現場の雰囲気はいかがでしたか?
【Koki,】 笑顔と笑いにあふれる現場でした。チームの皆さまが温かく支えてくださっていたので、常にどこかで誰かの笑い声がずっと聞こえるなど、笑顔の多い現場でした。
――何か思い出に残っているエピソードがあれば教えてください。
【渡邊】 麗奈と俊と悠の3人でホラー映画のDVDを観るシーンがあって、そのタイトルが「隣のたたり」なのですが、(Koki,が)すごい勢いで「となりのトトロ」って言っていて、不思議な子だなって(笑)。
それがクランクインの日だったので、照れて笑っている姿にKoki,という人間のチャーミングな部分が垣間見えたからこそ、現場がいい雰囲気で進めたなと。たぶん綱君もそうだと思うけど、あのお茶目なミスに助けられた部分は大きいです。
【Koki,】 あれは本当に申し訳ありませんでした(苦笑)。テンションが上がった麗奈がバーッと喋るとき、自分もそのテンションに乗っかろうとすると、なぜかタイトルを間違えてしまって。変なループに陥ってしまいました。
【渡邊】 佐藤二朗さんが演じている(依田)茂(通)さんとのホラーレンタルショップ「デビルパイ」のシーンでも、「アリの回転2」というタイトルを何回も「アリの転回」と言っていたよね(笑)。
――お話に出ましたが、佐藤さんといえばアドリブを数多く仕掛けてくることでも有名ですが、今回の撮影では?
【渡邊】 “二朗さん色”は出されていましたけど、多分抑えめにやっていらっしゃったのかなと。それでも僕と綱君はついつい笑ってしまって、なぜか二朗さんが謝る時間もありました(笑)。
【Koki,】 デビルパイの中は独特な雰囲気なのですが、二朗さんが茂さんとしてブースに入った途端、本当に存在するお店みたいになって。役作りの面でも助けていただきました。
■2人の恋愛観は自分の思いを大切で一致 私生活で直したいことは…
――作品にちなみ、お二人の恋愛観も聞いてみたいと思います。「好きだけど遠くにいる人」と「近くにいて好きでいてくれる人」、お二人はどちらに惹かれそうですか?
【Koki,】 え~…どっち?
【渡邊】 難しいなあ。「好きだけど遠くにいる人」が理想ではありつつ、「近くにいて好きでいてくれる人」にコロッといっちゃいそうになるかも(笑)。実際はそんなことにはならないと思いますが。
――自分の思いを大事にすると。Koki,さんは?
【Koki,】 好きだけど遠くにいる人を選ぶと思います。ただ映画では悠の優しさや励ましがずっと麗奈を支えてくれていて、そういう部分も素敵なので、あとでじっくり考えます(笑)。
――ではメークで救われる要素もある今作ですが、お二人はメークやファッションに救われた出来事は何かありますか?
【Koki,】 少し自信がないとか少しやる気が出ないときに、メークには背中を押してくれる力がある気がします。何か自信をくれるような存在なのかなと思っています。
【渡邊】 メークは仕事のときだけしていますが、いろいろ助けられています。今作でも髪型や服装などで俊を成立させてくれている部分もありますし、どの役でもそうですが、メークやファッションに助けられて役が出来上がっていると感じる瞬間は多いです。衣装合わせでイメージが湧いてくることもあるので、仕事において助けられている感覚はありますね。
――麗奈はメークで変身していますが、お二人が自分の生活で変身させたい、直したいことは何かありますか?
【Koki,】 趣味でピアノを弾くのですが、そのときにどうしても1曲を完璧に弾けるまで練習しなくて、いろんな曲をちょこちょこ遊びで弾いて、結局1曲を完璧に弾けず中途半端に…。真面目に1曲ずつしっかり練習して弾けるように変身したいです。
【渡邊】 いろいろありますが、早起きができるようになりたいです。
――苦手なんですか?
【渡邊】 苦手で、朝早いとテンションが上がりきらないこともあるので直したい。いつでもハッピーな人でいたいです。
――意外な一面ですね。ただ自分で言えている時点でそんなことはなさそうな気もしますが。
【渡邊】 マネージャーさんに聞いたらわかります(笑)。
――最後に、映画の注目してほしいポイントを教えてください。
【渡邊】 恋愛や青春の要素もありつつ、軸が成長物語になっているので、どの年代の方が観ても楽しめるのではないかなと思います。麗奈をはじめいろんなキャラクターの姿、生き様に共感できる部分が多分たくさんあって、とてもいい映画になっていると思います。個人的には綱君演じる悠との絆、あの年齢じゃなきゃそうはならないみたいなシーンが好きなので、注目していただきたいです。
【Koki,】 『Before 高校デビュー編』『After プロポーズ編』も、多くの方々が共感できるポイントがギュッと詰まっていると思うので、共感していただければ。キュンキュンときめくシーンもありますけど、それと同じくらいヒューマンドラマ、3人の成長物語も描かれているので、そこも注目していただきたいです。
後編となる映画『女神降臨 After プロポーズ編』(後編)は5月1日公開。
(撮影:山崎美津留/取材・文:遠藤政樹)
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