注目集めるSSW・冨岡愛、海外ファンも駆けつけた初ツアー完走 東京ファイナルでアジアツアー…

2025/04/25 15:12 

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東名阪ツアーのファイナル公演を開催した冨岡愛  撮影:umihayato

 シンガーソングライターの冨岡愛が、初の東名阪ツアー『Let’s meet on the Dance Floor』のファイナル公演を23日、東京・恵比寿LIQUIDROOMで開催した。約800人の観客が詰めかけるなか、4ヶ月連続配信の締めくくりとなる新曲「New Style」を披露。さらに、ライブ終演後にはアジアツアーと神奈川・KT Zepp Yokohamaでの公演決定を発表し、会場は驚きと歓喜に包まれた。

【ライブ写真】ギターの弾きっぷりも魅力的!冨岡愛ツアーファイナルの様子

 今回のツアーは、13日の名古屋公演から始まり、大阪、東京と巡る自身初の東名阪ツアーとなった。1月から4ヶ月にわたってリリースされた楽曲が披露され、ライブの構成そのものが冨岡の“現在地”を伝える内容となった。ファイナルとなった東京公演では、冒頭からフルバンド編成で熱量たっぷりのパフォーマンスを展開。ギターをかき鳴らしながら歌った「ジェラシー」、客席と一体となった「愛 need your love」、そしてデビュー当初の楽曲「あなたは懐メロ」では、原点回帰と成長が同時に感じさせた。

 MCでは「初めて来てくれた人?」と問いかけ、多くの手が挙がる場面も。中には、インドネシア、ソウル、ハワイ、ドイツなど、海外から訪れたファンの姿も見られ、SNSを通して多くの海外ファンを獲得している冨岡の人気の広がりを感じさせた。そして、客席とコミュニケーションを取りながら、「今日は本当にいろんなところから来てくれてうれしい」と感謝の気持ちを述べ、会場は温かな拍手と笑顔に包まれた。

 その後も、アットホームな雰囲気の中で披露された「かろやかに」や「劣り」など、聴き手の心にまっすぐ届く楽曲の数々が次々と繰り出された。また、Coccoの楽曲「強く儚い者たち」のカバーでは、原曲へのリスペクトを感じさせつつ、自身の表現として昇華された歌声が響いた。

 中盤では、冨岡がアコースティックギターを手にし、弾き語りで届けた「Star空(Acoustic ver.)」に、会場は静かに耳を傾けた。幼少期を過ごしたオーストラリアでの友人との別れを題材にしたというエピソードを紹介しながら、「みんなにも大切な人を思い浮かべながら聴いてもらえたらうれしいです」と優しく語りかける。ステージにひとり、ギターの音と歌声だけが響く時間は、まるで観客一人ひとりと対話するような深い余韻を残し、温もりと切なさが胸に染み渡る印象的な場面となった。シンプルな弾き語りだったからこそ、冨岡の声が持つ深みがいっそう際立ち、アーティストの核に触れるような時間となった。

 終盤には「恋する惑星『アナタ』」で会場がひとつになり、最新曲「New Style」、そして「グッバイバイ」で本編を締めくくり。次なるステージとなるアジアツアーへとつながる夜となった。

 アジアツアーは10月に台湾と韓国で開催され、11月には神奈川・KT Zepp Yokohama公演も控えている。国内外へと歩みを進める冨岡のこれからに、さらなる注目が集まりそうだ。
ORICON NEWS

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