小林製薬の紅こうじサプリメントを巡る健康被害の問題で、台湾の消費者団体は２７日、同社の台湾法人など６業者に対して計１億６８００万台湾ドル（約７億６０００万円）の損害賠償を求める集団訴訟を台北地方法院（地裁）に起こした。台湾メディアが報じた。

　台湾でも、同社の紅こうじ原料を使った製品を摂取後、腎疾患などの健康被害を訴える人が相次いでいる。消費者団体「台湾消費者保護協会」が訴訟への参加を呼びかけ、被害者５５人が応じた。協会は「企業は良心を持ち、責任を果たすべきだ」と話している。

　紅こうじ問題を巡っては、厚生労働省が腎障害の原因は紅こうじを培養する際に混入したとされる青カビ由来のプベルル酸だと確認している。【台北・林哲平】