南ア、台湾窓口機関に首都外移転を通告 「中国の圧力」と批判

2024/10/21 18:57 

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 南アフリカ外務省は18日、首都プレトリアにある台湾の連絡代表所を首都外に移転するよう求めたと明らかにした。代表所は南アとの外交関係を持たない台湾の窓口機関で、大使館の機能を担う。台湾外交部(外務省)は交渉を続けるとした一方、中国が南アに圧力をかけたと批判している。

 台湾の中央通信社は関係者の話として、南ア側から10月末までに商都ヨハネスブルクへ移転するよう求められたと報じた。7日に通告があり、従わない場合には代表所を閉鎖させると伝えられたという。

 南アは発表で、移転は代表所を貿易事務所に変更するのに伴うもので、台湾との非政治的・非外交的な関係を反映したものだと説明した。

 南アは1997年に台湾と断交し、翌年中国との国交を樹立。南アで昨年、主要新興国でつくるBRICSの首脳会議が開かれた際には、中国の習近平国家主席も出席した。両国は政治・経済の関係を強化している。

 中国外務省の毛寧副報道局長は18日の記者会見で「南アの正しい決定を称賛する。『台湾独立』の試みは必ず失敗する」と述べた。【台北・林哲平】

毎日新聞

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