対ロシア追加制裁、8月8日が猶予期限 トランプ氏、停戦合意求める

2025/07/30 10:34 

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 トランプ米大統領は29日、ロシアに対してウクライナと「10日間」以内での停戦合意を求め、応じなければ追加制裁を発動する意向を明かした。8月8日が猶予期限となる。トランプ氏は「彼(プーチン露大統領)は明らかに戦争の継続を望んでいるので、制裁がロシアに影響を与えられるかは分からないが、我々はあらゆる物に関税を課す」と述べた。

 英北部スコットランドから米国へ戻る大統領専用機内で記者団に語った。トランプ氏は当初9月初めごろとしていた追加制裁の発動時期を「10~12日以内」に前倒しすると28日に表明したが、その後もロシア側から「反応はない。残念だ」と語った。追加制裁を発動した場合の原油市場への影響については「心配していない」と明言。米国産原油の増産でロシア産の供給減を相殺できるとの認識を示した。

 トランプ氏はロシアが期限以内にウクライナとの停戦に合意しなければ、ロシアから原油を購入する中国やインドを念頭に、ロシアと取引する第三国に100%の「2次関税」を課すなどとしている。

 ロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)はX(ツイッター)への投稿で28日、「トランプはロシアに最後通告のゲームを仕掛けている」と反発。「それぞれの新しい最後通告は脅威であり戦争へのステップだ。ロシアとウクライナの間ではなく米国とだ」と威嚇した。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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