米がイラン大規模攻撃の準備か 「戦争に近づいている」現地報道

2026/02/19 17:49 

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 複数の米メディアは18日、トランプ米政権が早ければ今週末にも、イランを攻撃する準備を整えていると報じた。米国とイランは核開発を巡って交渉しているものの、バンス米副大統領はイラン側の対応が不十分だとの認識を示している。トランプ米大統領は最終判断は下していないと伝えられているが、緊張が一段と高まっている。

 米ニュースサイト「アクシオス」は米政権が「戦争」に近づいており、「すぐに始まるかもしれない」との見方を伝えた。仮に米国が攻撃に踏み切る場合、イランと敵対するイスラエルとの合同作戦になる可能性がある。昨年6月のイスラエルと米国によるイランへの攻撃に比べてより広範囲の攻撃で、数週間続く大規模なものになり得るという。

 イスラエルは数日以内に戦闘が勃発する事態に備えているとされる。イスラエル紙ハーレツも、イスラエル防衛当局者の話として、米国によるイランへの攻撃の可能性が高まっていると報じた。

 米政権はイランの核兵器の保有阻止を優先事項に挙げ、ウラン濃縮活動の停止を迫っているとみられる。一方で、イスラエルは米とイランが核を巡る問題に限定した形で合意することを警戒。米側に対して、イランによる弾道ミサイル開発の制限や中東の親イラン組織への支援停止も含めるよう求めている。ただ、イランは核問題以外の協議には否定的だ。

 米国とイランの高官協議は17日にスイスで行われ、イランのアラグチ外相は「指針となる原則」について合意したと説明した。米紙ニューヨーク・タイムズによると、イラン側は経済制裁解除の見返りとして、3~5年間はウラン濃縮を停止し、保管しているウランも希釈する意向を示した。イラン側は今後2週間以内に、詳細な提案をする見通しだ。

 ただ、バンス氏は17日の米FOXニュースの番組で、今回の協議で一定の進展があったと評価しつつ、「トランプ氏が設定したレッドライン(譲れない一線)を、イラン側が受け入れる意思がないことも明らかだった」と述べて、イラン側の対応が不十分だとの認識を示した。

 米ホワイトハウスのレビット報道官も18日、「イランへの攻撃を正当化できる理由や論拠は多くある」と指摘した上で、「外交が第一の選択肢だ」とも強調し、イランに譲歩するよう迫った。

 イラン周辺では軍事的緊張が高まっている。米国は中東海域に原子力空母エーブラハム・リンカーンを中核とする空母打撃群を派遣。最新鋭原子力空母ジェラルド・フォードを中核とする空母打撃群も向かっている。また、多数の戦闘機や補給艦も配備している。【ワシントン松井聡、エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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