ソウル国際ブックフェア 日本の独立出版者「予想以上の熱気」

2026/06/27 18:45 

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 韓国最大規模のブックフェア「ソウル国際図書展」が24日から5日間の日程で開かれ、連日3万人を超える来場者でごった返している。今年は日本の「独立出版者エキスポ」に登録された13社が初参加。予想以上の来場者が手に取り、完売が続出した。

 ◇AI時代に問い続ける本の役割

 フェアには18カ国・地域から500以上の書店が参加した。今年のテーマは「トンカン打ち続ける 人間宣言」。AIが想定された回答を瞬時に出す時代に入り、本はどのような役割を果たすのか、読者とともに考えようという訴えだ。鍛冶屋が「トンカン」と打ち鳴らす音のように、人間は常に問い直し、考え続けるというメッセージが込められている。

 ◇「もっと持ってくればよかった」

 独立書店が並ぶ「本の村」コーナーの一角には、日本の「独立出版者エキスポ」に登録された13店が出展した。エキスポは今年1月に東京・代官山で、台湾や韓国の独立書店も招待して開催された。その縁で今回、台湾とともに日本の独立書店ブースが設けられた。

 26日午後、取材に訪れた。客が5人も並べばいっぱいになる店舗には、その後ろから本をのぞき込むように、二重、三重の列ができる時があった。

 「この本の内容は何ですか」「日本の小説はありませんか」。熱心に確認しながら物色していた50代女性のチェ・ヘヨンさんは、大学時代に日本に留学経験があり、立ち寄ったという。「日本のドラマは脚色されているけれど、独立出版の本は、そのままの日本の文化、生活感があふれている」と語り、日本の歴史解説本と漫画入りエッセーの2冊を購入した。

 30代女性編集者は、4万2000ウォン(約4500円)のアート本を購入。「日本語は読めないけど、デザインがきれいなので」とうれしそうに見せてくれた。

 日本の13店を代表して店番役を引き受けたのは3店。「インセクツ」(大阪市)の松村貴樹代表は「1日100冊以上売れて、完売した本も多い。アートや漫画が売れると聞いたが、小説のリクエストもあった。こんなことなら、もっと持ってくればよかった」とうれしい悲鳴をあげていた。タバブックス(東京都世田谷区)の宮川真紀代表は「店番に忙しくて図書展をまわれない」と息をきらしながら、「独立書店との国際的な交流を今後も広げたい」と語った。

 ◇独立出版ブームの引き金

 ソウル国際図書展は1954年、作家と出版社、読者をつなぐ場としてスタート。2017年ごろから独立書店のブースの企画を本格化させ、アート系やZINE(自主制作冊子)などを小規模で出版する独立出版ブームの引き金になった。【堀山明子】

毎日新聞

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