米最高裁、国籍「出生地主義」維持 トランプ氏の移民規制認めず
米連邦最高裁は30日、国内で生まれた子供に自動的に米国籍を付与する「出生地主義」について、トランプ政権による一部制限策を容認しない決定をした。両親が米国に一時もしくは不法に滞在する場合、生まれた子供に米国籍が与えられなくなる事態は回避された。多様な移民を受け入れ、発展してきた米社会の象徴といわれる出生地主義が維持される。
厳しい移民制限策を掲げるトランプ大統領は2期目就任直後の昨年1月に発令した大統領令で、「米市民権の価値を守るため」として出生地主義の見直しを表明した。「米国内で生まれた全ての人」に市民権を与えると記載している従来の憲法解釈を見直し、親が一時滞在や不法滞在の場合は生まれた子供に米市民権を付与しない方針を決め、行政機関にも実施を求めた。
これに対し、市民権を失う恐れのある子供やその家族らが、大統領令は米憲法違反だと主張し、実施差し止めを求めて提訴していた。
出生地主義の見直しを巡っては、昨年6月に連邦最高裁が、「各地の連邦地裁には原則、全米一律で差し止めを命じる権限はない」との判断を示した。その後、大統領令が憲法違反に当たるかどうかを巡り、原告と政権側双方が主張を繰り広げていた。【ワシントン平野光芳】
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