原発建て替え、2040年代までに最大5基 事故後、初の目標決定

2026/07/31 19:54 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 政府は31日、原子力関係閣僚会議を開き、廃炉を決めた原発の建て替え(リプレース)について、2040年代までに最大5基とする目標を決定した。東京電力福島第1原発事故後、政府が具体的な数値目標を掲げるのは初めて。

 高市早苗首相は同会議で「原子力発電への投資を確実に進めるべく、高市内閣として原子力政策を前に進めていく」と語った。

 建て替えは40年代までに2~5基(220万~550万キロワット相当)、50年代までに11~14基(1270万~1600万キロワット)とすることを目指す。

 政府は40年度の電源構成で原発が占める割合を20%とする計画だが、24年度は9・4%にとどまっている。今後の建て替え像を示すことで、原発関連の投資や人材確保を促す狙いがある。

 政府は11年の原発事故後、「可能な限り原発依存度を低減する」との方針を掲げてきたが、25年2月に策定したエネルギー基本計画ではこの文言を削除し、「最大限活用する」と原発回帰の姿勢を鮮明にしている。

 ただ、建て替え実現のハードルは高い。原発事故後、安全対策費用は拡大しているうえ、物価上昇で建設費も高騰している。

 さらに、建て替えの核となる次世代原子炉は建設に向けた事前の調査から運転まで十数年から20年程度かかるとされる。東日本大震災以降は地元自治体の理解を得ることも以前より厳しい状況が続いており、目標を達成できるかは見通せない。【山口智、猪森万里夏】

毎日新聞

政治

政治一覧>

写真ニュース