能登半島地震、地下の流体エリアからゆっくり破壊か 東大など解析
最大震度7、マグニチュード(M)7・6を記録した1月の能登半島地震は、通常の地震と比べてゆっくりとした断層破壊から始まったとの解析結果を、東京大地震研究所や南洋理工大(シンガポール)などの国際研究チームが米科学誌サイエンスに発表した。断層破壊の開始点が、地下に流体が豊富にたまった領域だった可能性を示す結果という。
能登半島では2020年12月以降、地下にたまり始めた水などの流体が原因と考えられる群発地震が活発化。この流体が海底活断層の滑りを誘発して元日の大地震につながった可能性が指摘されているが、明確な関係は分かっていない。
研究チームは、北米や豪州で観測された地震波形からさかのぼるなどして、能登半島地震の発生後数十秒間に断層の破壊がどのように伝わったかを調べた。
その結果、発生直後の約15~20秒までは秒速1キロに満たないほどゆっくりとした速さで震源から断層破壊が伝わった一方、約20秒を過ぎると、通常の地震の伝わり方と同じ秒速3キロ前後の速さで北東と南西方向に破壊が一気に広がったことが分かった。
発生直後の速度が遅かったのは、地下の流体が伝わりを妨げたからと考えられるという。チームの青木陽介・東大准教授は「普通の地震はガラスが割れるように一気に破壊が進行するが、能登半島地震では最初の破壊がズルズルと始まった。流体がたまっていたエリアを抜けてから一気に破壊が進み、甚大な被害をもたらした」と説明する。
能登半島では23年5月にもM6・5の地震が起きた。青木准教授によると、その際は断層破壊の広がりが流体の豊富な領域で止まったとみられるという。
青木准教授は「能登半島地震の震源地に流体があり、大地震に影響したことを間接的に示す成果だ。今後はゆっくりとした断層破壊の過程をより詳細に解析し、能登半島地震だけでなく一般的な地震発生のメカニズム解明に役立てたい」と話している。【大野友嘉子】
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