コンビニエンスストアにスマートフォン１００台を持ち込んで不正に決済したとして、警視庁国際犯罪対策課は７日、ベトナム国籍の職業不詳、グエン・ヴァン・フイ容疑者（２７）＝埼玉県川口市西川口３＝を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕したと発表した。「よく覚えていない」と容疑を否認しているという。

　逮捕容疑は２０２３年２月１日、実行役らと共謀し、東京都内のコンビニにスマートフォン１００台を持ち込み、３０人の他人名義のクレジットカードとひもづいた決済アプリで約３００万円分の電子たばこ５１００個などを購入し、だまし取ったとしている。

　警視庁によると、グエン容疑者らは事前に大量の電子たばこを注文していた。アプリの１カ月の決済上限が３万円のため、スマートフォン１００台を用意し、約４０分間にわたって決済を繰り返したという。不審に思ったコンビニの店長からの連絡を受け、警視庁が捜査を進めていた。

　グエン容疑者はスマホを用意するなど、ベトナム人詐欺グループの指示役に近い存在とみられる。警視庁は、このグループが同様の手口で、２３年１～１０月に約６０００万円分の電子たばこを購入し、転売して約４８００万円を得ていたとみて調べている。【菅健吾】