古都に師走の訪れを告げる歌舞伎公演「吉例顔見世（きちれいかおみせ）興行」の開幕を控え、京都・南座（京都市東山区）で２６日、演者の名前を劇場正面に掲げる恒例の「まねき上げ」があった。

　午前９時過ぎ、人間国宝の片岡仁左衛門さんの名が墨書された木製のまねき（長さ１・８メートル、幅３０センチ）が取りつけられると、待ちわびた歌舞伎ファンらはスマートフォンのカメラで撮影していた。

　ずらりと勢ぞろいしたまねきは計５９枚。公演の大入りを願い、看板には太く丸みを帯びた書体で隙間（すきま）なく名前が書き上げられている。

　顔見世興行は１２月１日に初日を迎え、２２日が千秋楽となる。【大東祐紀】