兵庫県加古川市で１７年前、小学２年の女児（当時７歳）を刃物で殺害したとして、兵庫県警は２７日、勝田州彦（くにひこ）容疑者（４５）を殺人の疑いで再逮捕した。捜査関係者への取材で明らかになった。勝田容疑者は２０年前に別の女児を殺害した罪で無期懲役が確定。服役中に県警の任意聴取を受け、事件への関与をほのめかす供述をしていたことが分かっている。

　容疑者は兵庫県たつの市で１８年前、９歳だった小学４年の女児が重傷を負った事件に関わった疑いがあるとして、７日に殺人未遂容疑で逮捕されていた。

　捜査関係者によると、容疑者は２００７年１０月１６日、加古川市の路上で７歳だった小学２年の女児を刃物で突き刺して殺害した疑いが持たれている。この女児は当時、外出先から帰宅したところで、自宅脇に自転車を止めて玄関に入るまでのわずかな時間で襲われた可能性が高い。

　一方、勝田容疑者は０４年に岡山県津山市で、小学３年の女児（当時９歳）を殺害した罪に問われ、無期懲役が確定していた。

　兵庫県内の２事件は物的証拠に乏しく、長期にわたり未解決となっていた。県警は岡山の事件を含め、いずれも女児を狙って刃物を使った点で手口が似ていることに着目。今年５月から服役中の勝田容疑者への任意聴取を始め、県内２事件への関与を示唆する供述が得られた。容疑者の説明が現場の状況などと矛盾しないことから、信用性があるとみて裏付け捜査を進めていた。【柴山雄太、木山友里亜】