「多様でありながらも、ひとつ」 万博宣言を発表、世界に発信

2025/10/13 12:47 

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 大阪・関西万博は13日、半年間の会期最終日を迎えた。この日の午前、参加した165の国や地域、国際機関の意見を日本政府などがとりまとめた「大阪・関西万博宣言」が発表された。万博に関わったすべての人々が「多様でありながらも、ひとつ」につながり、万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」に向けたメッセージを発信してきたと総括。そうした議論や実践が「今後の万博に継承され、世界の人々が未来社会をデザインしていくことに資することを願う」と宣言した。

 宣言は、国際社会が多様な課題に直面する中、参加国などが文化や課題を表現して万博を共に作り上げることで、大屋根リングが象徴する「多様でありながら、ひとつ」のメッセージを世界に発信したと指摘。会場内外での交流から生み出された新たな活動は「将来の万博や国際交流の道しるべとなりうる」とした。

 万博において国内外の有識者や入場者らが「『いのち』の本質的なあり方への根源的な探求から持続可能な将来の生活のあり方まで、複層的な議論を重ねた」として、活発な対話が行われたことを評価した。

 また、パビリオンや大屋根リングの一部が再利用されることや、来場者予約システムで得られたデータが日々の会場運営に活用されたことを踏まえ、循環経済やデジタル分野への取り組みが「万博の理念が具体的に実践された表れ」と捉えた。【高良駿輔、長沼辰哉】

毎日新聞

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