神奈川の小2いじめ訴訟 同級生の親と茅ケ崎市に賠償命令 地裁

2026/03/27 20:50 

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 神奈川県茅ケ崎市の市立小学校で男児が同級生にいじめられて不登校になったとして、男児と両親が同級生の親9人と市に損害賠償を求めた民事訴訟で、横浜地裁は27日、いじめ行為で精神的苦痛が生じたなどと認定し、親や市に計約307万円を支払うよう命じた。

 判決によると、男児は2年生だった2015~16年、複数の同級生から殴る蹴るの暴行を繰り返されるなどした。男児は心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、3年時から約2年半にわたって不登校になり、転校を余儀なくされた。

 藤澤孝彦裁判長は、加害児童らの行為は一方的な関係性の中で行われたとし「不法行為を構成する」と指摘。いじめとPTSDの因果関係は認めなかったが、いじめが原因で「不登校になった上、日常生活に多大な支障をきたした」とした。

 また市は安全配慮義務に違反し、加害児童の親も監督義務に違反していたと認定した。

 この事案を巡っては茅ケ崎市教育委員会の第三者委員会が18年2月、いじめを認定する報告書をまとめた。市教委が同年12月に公表した追加調査結果も「担任の対応が不適切」と指摘した。男児側は19年10月、計3622万円の損害賠償を求めて提訴していた。

 判決後、男児と母親(45)は横浜市内で記者会見をした。現在は高校3年生の男児は「苦痛を今も引きずっている。学校に行けなかった期間も含めて、二度と元には戻れない。(心の傷は)一生つきまとう」と語った。

 母親は判決でいじめが認定されたことに「少しほっとしている」と述べたが、「いじめの後遺症に苦しんでいる息子を見るのが本当につらかった。普通に学校に行って友達と遊んでいると思ったのに」と声を詰まらせた。

 茅ケ崎市教委は「判決内容を精査した上で、今後の対応を検討したい」とコメントした。【矢野大輝】

毎日新聞

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