大使館侵入、中国メディアの批判渦巻く 訪日自粛を再び注意喚起

2026/03/27 15:54 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 陸上自衛隊員が24日に東京都内の中国大使館に侵入した容疑で逮捕された事件を巡り、中国国内では「日本政府は謝罪を拒んでいる」との反発の声が上がっている。今回の事件を理由に、中国外務省は改めて自国民に日本への渡航を控えるよう注意喚起を出した。

 現役の幹部自衛官である3等陸尉が刃物を所持して他国の大使館に侵入したとされる異例の事態を受け、高市早苗政権は「誠に遺憾」との立場を表明している。

 こうした対応について、中国紙「環球時報」は27日の社説で「日本側のお茶を濁すような態度は、極めて悪質な事件の性質とはあまりに落差が大きい。国際法に基づく義務の無視であり、極右思想の放任だ」と指摘。今回の事件を「国交正常化以来、前代未聞のテロ行為」と表現し、「もしも『誠に遺憾』でやり過ごし、謝罪を拒み続けるならば中日関係はさらに悪化するだろう」と強調し、日本政府による謝罪と厳正な処罰を要求した。

 また中国外務省の林剣副報道局長は27日の記者会見で「日本側は『誠に遺憾』と表明しているが、それでは全く不十分だ」と述べた。

 同省は26日、今回の侵入事件を受け、「日本にいる中国市民の安全環境が悪化し続けている」として、自国民に訪日自粛を促す注意喚起を出した。中国政府は、高市首相の台湾有事を巡る国会答弁をきっかけに日中関係が悪化した後、訪日自粛の呼びかけを繰り返し出している。【北京・河津啓介】

毎日新聞

国際

国際一覧>