同じ過ち、もう二度と 水俣病公式確認70年 慰霊式780人参列

2026/05/01 18:06 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 高度成長下に未曽有の健康被害を引き起こし「公害の原点」といわれる水俣病は、1日で1956年の公式確認から70年となり、熊本県水俣市で、市など主催の犠牲者慰霊式が営まれた。

 市民ら約780人が参列し、鐘の音とともに黙とうした後、慰霊碑前に花を手向けた。患者・遺族を代表し、水俣病資料館語り部の会会長、緒方正実さん(68)が「私たちの努力で問題の解決をし、次世代の子どもたちに教訓として伝えたいと思います」と祈りの言葉を読んだ。

 石原宏高環境相は「国の内外の方々、次の世代の方々に水俣病の歴史と教訓を伝えていかなければならない」と述べた。原因企業チッソの山田敬三社長は「反省の上に立ち、同じ過ちを二度と繰り返さないことを強く心に誓う」と述べ、患者に対する補償責任を経営の最重要課題に掲げ取り組む決意を示した。水俣市長や熊本県知事もあいさつ。鹿児島県知事も20年ぶりに出席した。

 石原氏はこの日も被害者団体と懇談したが、2日間を通して患者の認定基準の見直しなど団体側の主要な要望には応じなかった。【中村敦茂、野呂賢治】

毎日新聞

社会

社会一覧>