満100年の節目に「昭和」元号創案者の献花式 特別展も開幕

2026/05/04 12:15 

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 「昭和の日」の29日、元号「昭和」を創案した福岡県みやこ町勝山出身の漢学者、吉田増蔵(1866~1941年、雅号・学軒)を顕彰する献花式が、同町勝山黒田の顕彰碑前であった。一方、町歴史民俗博物館では吉田の足跡と昭和をテーマにした特別展も始まった。2026年は昭和元年から起算して満100年の節目。

 増蔵は宮内省勤務後に京都大で中国哲学を学び、宮内省に戻り図書(ずしょ)寮編修官として勤務した。大正天皇の崩御を受け、新元号の創案にあたった。「昭和」は中国の古典「書経」の一節から取られた。国民の平穏な暮らしと世界各国の共存共栄を願う思いが込められている。

 顕彰碑は3月、町の昭和100周年記念事業の一環で、より多くの人の目に触れる場所に移設。献花式では主催する顕彰会の約20人が酒などを供え、鐘を鳴らして吉田の功績をしのんだ。

 顕彰会の浦山公明会長(77)は「吉田が込めた平和への願いと、その志を後世に伝えていくことが私たちの責務」と語った。

 町歴史民俗博物館で始まった特別展「昭和100周年と吉田増蔵」では、吉田ゆかりの資料や昭和時代の生活用品や雑貨など約200点を展示。テレビなどの家電やブリキのおもちゃなどのレトログッズが並び、昭和の小学校を再現したコーナーも設けた。

 吉田関連の資料は、宮内省への道を開いた森鴎外を追悼して詠んだ直筆の漢詩など23点。井上信隆学芸員は「展示を通じ昭和という時代の空気を感じてほしい」と話す。

 特別展は6月21日まで。観覧料は大人200円、高校生以下100円。町歴史民俗博物館(0930・33・4666)。【出来祥寿】

毎日新聞

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