冷房ない避難所より車中泊選ぶ人も多く 避難者数、統計上回るか

2026/07/30 20:25 

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 熊本県は30日、熊本地震による死者が災害との関連を調査中の9人を含め、34人になったと発表した。被災地では倒壊した建物に取り残された人の救助活動が続き、地震発生後に爆発があったショッピングモール「イオンモール熊本」(同県嘉島町)では、安否不明者となっていた1人が見つかり、死亡が確認された。県内各地の避難所では30日午後2時現在、9450人が避難。連日の猛暑により苦しい避難生活が続いている。

 ◇製紙工場の救助活動は終了

 県はこれまで市町村が地震による死者と確認した人数のみを県内の死者数として公表。30日午前7時半時点では17人だった。ただし、政府が発表する死者数と違いがあったため、30日夕から従来の集計に加え、地震が原因なのか精査中の死者数も併せて公表することにした。また、これまでに倒壊家屋などから救助された被災者の死亡が30日に複数確認されたため、統計上の死者数が前日より大幅に増える形となった。

 イオンモール熊本ではこれまでに12人が救助され、死者数は7人となった。イオンによると、いずれもテナントの従業員だった。この日は重機を使った救助活動が実施され、警察官らが担架を持って建物内に入る様子などが確認された。警察や消防などは他に取り残された人がいないか捜索を続ける方針。

 複数の煙突が倒壊するなどして11人が建物内に閉じ込められた日本製紙八代工場(同県八代市)では全員が救助され、うち8人の死亡が確認された。県警によると、安否不明だった1人がこの日、心肺停止状態で見つかったため、工場での救助活動は終了した。

 ◇7万9700戸で断水続く

 ライフラインの寸断も続く。県によると、停電は30日午後3時現在、約1万8910戸で発生。断水は約7万9700戸に達した。

 避難所は30日午後2時現在、406カ所開設され、八代市3710人▽宇城市2827人▽熊本市1014人――などで計9450人が避難している。停電で冷房がついていない避難所の暑さを避けるため、車中泊を選んでいる被災者も多く、実際の避難者数は統計の数値を上回るとみられる。

 ◇「風呂も洗濯も…」疲労の色

 気象庁によると、31日の県内は各地で最高気温が35度以上の猛暑日になると予想される。猛暑日は8月5日にかけて続く見通しで、熱中症などに注意を呼びかけている。

 2016年の熊本地震は最大震度7を2回観測しただけに、頻発する余震も被災者の不安を高めている。熊本地方気象台によると、28日夕の地震発生後、30日午後3時までに震度1以上の地震が271回(速報値)発生した。29日午後10時19分ごろには、熊本県熊本地方、天草・芦北地方で震度5弱を観測する地震が発生した。

 同県宇城市小川町の小川防災拠点センターには30日正午時点で約1000人が避難。自宅内が倒れた家財で散乱しているため身を寄せた岡村俊一さん(72)は「食事や飲み物は避難所でもらえるが、風呂に入れないし、洗濯ができないから着替えとか必要な物が足りなくなっていっている」と疲れた様子だった。【黒澤敬太郎、野呂賢治、川畑岳志】

毎日新聞

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