栃木県立高の暴行動画 県教委、いじめ認定も報告書公表せず

2026/08/05 09:15 

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 栃木県立高校で男子生徒が別の男子生徒に暴行を加える動画が交流サイト(SNS)に投稿された問題を巡り、中村千浩県教育長は4日の定例記者会見で、当該校による調査結果の概要を公表した。暴力行為、動画の撮影・共有・拡散、周囲のはやし立てなどを、いじめと認定。SNSの取り扱いに関する指導徹底などの再発防止策をまとめた。

 ◇いじめ「重大事態」と判断

 動画は昨年12月19日、校内のトイレで撮影された。1人の男子生徒が、無抵抗の男子生徒の顔面を拳で2回殴り、後頭部を蹴る様子や、周囲で複数の生徒がはやし立てる場面が映されていた。

 県教委によると、今年1月4日、動画がインターネット上で拡散していることを学校が確認した。

 学校は翌5日から6月末にかけて、関係する生徒らに聞き取り調査などを実施。その過程で、被害生徒の心身に重大な被害を生じさせた疑いがあり、いじめ防止対策推進法の「重大事態」に当たると判断した。

 県教委も、暴力行為検証▽学校支援▽SNS拡散対応――の3チームを設置し、約20人体制で学校への指導・助言を行った。

 ◇理由伏せ…概要のみ公表

 学校は聞き取りなどに基づき、調査結果の報告書をまとめた。だが、県教委は「被害者の意向」との理由で報告書自体は公表せず、概要のみを明らかにした。いじめと認定したものの、暴力行為、動画拡散、はやし立てに関わった生徒の人数、暴力行為が起きた理由などは伏せられた。

 今後の対応として、県教委は未然防止に重点を置き、暴力行為やいじめを防ぐため教員の研修などを充実させるとしている。また、いじめ相談窓口を周知するほか、SNSの取り扱いに関する教育を計画的に実施する。

 中村教育長は「改めて被害生徒、関係者に心よりおわびする」と陳謝。「(動画の)拡散がこれまでにない速度で、対応が後手に回らざるを得なかった。SNSのメリット、デメリットを、しっかり教えていきたい」と語った。

 加害生徒については、宇都宮地検が3月、傷害の非行内容で宇都宮家裁に送致した。家裁では現在、調査中だという。【仙石恭、白川徹】

毎日新聞

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