J1柏、2位浮上 小泉佳穂「同じ絵を描けること多くなっている」

2025/06/15 21:43 

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 ◇○柏レイソル3―0東京ヴェルディ●(15日・味の素スタジアム)

 難しい時間が続いても、今季の柏は動じない。相手の一瞬の隙(すき)を突いたパスワークで、東京ヴの守備を切り開いた。

 中盤でどっしりと構えるように守備ブロックを敷く東京ヴに対し、柏はパスコースを限定され、なかなか前進できないでいた。

 だが前半27分。最終ラインから縦パスを受けた小屋松知哉が、ワンタッチパスで中にいた渡井理己にボールを預けると、自らは相手守備ラインの背後に抜け出した。再びパスを受けた小屋松がゴール前へクロスを送り、久保藤次郎が右足で合わせて均衡を破った。

 柏は前半追加タイムにもパスワークから追加点。後半は守備の時間が長くなりながら無失点でしのぎ、終了間際にとどめの3点目を挙げた。

 リカルド・ロドリゲス監督は「リーグ戦でなかなか勝てていなかった。今日勝つことが重要だった」。

 上位をキープしながら、リーグ前半戦は思うような形で締めくくれなかった。東京ヴ戦前のリーグ3戦で計7失点を喫し、1分け2敗とつまずいた。チームの中心選手に成長し、今月には日本代表に初招集された熊坂光希が右膝の大けがで離脱する苦境も重なった。

 不安材料が少なくなかった中で、それを払拭(ふっしょく)するように、自らのスタイルを貫きながら試合巧者ぶりを発揮した。

 この日の2点目を挙げた小泉佳穂は「チーム全体で同じ絵を描けることが多くなっている」。これでチームは2位浮上。磨きのかかった組織力で、上位争いを盛り上げる。【高野裕士】

毎日新聞

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