「二刀流」やめました エース交代、天理の意図は? 夏の甲子園
全国高校野球選手権大会に3年ぶり30回目の出場を果たした天理(奈良)は今夏、投打「二刀流」での選手起用をやめている。
今春の選抜大会に続き、春夏連続で甲子園大会に臨むこととなったが、投手の起用法は春から一変した。
春に1番を背負った下坊大陸(りく)選手(3年)は、今夏は中堅手のレギュラーとして8番を付けて野手に専念している。春までは主に6番を打っていたが、夏はクリーンアップを担うようになった。
2番手投手で三塁のレギュラーだった伊藤達也選手(3年)は春に引き続き三塁を守っているが、ほぼマウンドには上がっていない。選抜大会1回戦で山梨学院に敗れた試合は、下坊選手は先発登板し、伊藤選手が救援、最後は再び下坊選手がマウンドに上がった。
現在の投手陣は、昨秋に上手投げから下手投げに転向した右腕の松村晃大(こうた)投手(3年)が1番を付け、変則左腕の橋本桜佑(おうすけ)投手(2年)、本格派右腕の長尾亮大(りょうた)投手(2年)らが中心となり、継投策が軸になった。
なぜ、ここまで投手起用が様変わりしたのか。
藤原忠理(ただまさ)監督は「センバツに出場した時の反省があった」と理由を説明する。
低反発の新基準バットが導入されて2年目となった今春の選抜大会では、24年大会と比べて大会の総得点が85点増えるなど、低反発バットへの対応力が上がってきた。
気温が上昇する夏は、春より打力が上がると言われる。さらに酷暑でエース一人で投げきるのは難しいこともあり、天理は継投策への移行を探っていたという。
そうした中で松村投手らの台頭があり、もともと「野手なら中軸」と藤原監督から打撃を評価されていた下坊選手は、投手ではなく野手として先発のメンバーに名を連ねるようになった。
野手で先発出場した選手が試合途中から投手としてマウンドに上がることは高校野球ではよく見られるが、藤原監督は「この打力が上がってきた環境では、投手はきちんとブルペンで投げさせてからマウンドに送った方が良い」と語る。
こうして下坊選手や伊藤選手は投打「二刀流」ではなく、野手として活躍を目指すようになった。
下坊選手は「割り切って(野手に)絞った方がプレッシャーも少なくやりやすい」と話す一方、夏の奈良大会では打率1割台と苦しんだだけに、「もうちょっとチームに貢献したい」と甲子園でのリベンジに燃える。
伊藤選手は奈良大会で18打数10安打と好調で、「投手と野手で半分ずつの練習は難しい部分もあったが、野手に集中しているおかげで結果が出せている」と胸を張る。
春のセンバツを制した横浜(神奈川)の奥村頼人選手(3年)ら投打「二刀流」で注目される選手も多い今大会だが、あえて「二刀流をやめた」天理の戦いぶりは、気になるところだ。【吉川雄飛】
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