自民・立憲、「給付付き税額控除」巡り協議 「まずは意見交換」

2025/08/06 19:32 

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 自民党の小野寺五典、立憲民主党の重徳和彦両政調会長は6日、国会内で会談し、物価高対策として立憲が求めている「給付付き税額控除」について意見交換した。立憲は給付や時限的な消費減税の先行実施も求めており、今後も協議を継続する見通しだ。

 給付付き税額控除は、消費税収の一部を中低所得者に給付や控除で還元する制度。消費税には、所得の低い人ほど負担感が重くなる逆進性の問題があり、その対策の一案として検討されている。

 4日の衆院予算委員会で、立憲の野田佳彦代表から「与党として真剣に検討する可能性はあるか」と問われた石破茂首相(自民総裁)が「一つの解だが、問題点について議論をさらに深めることが重要だ」と協議に応じる姿勢を示し、この日の会談となった。

 会談後、小野寺氏は記者団に「首相から、給付付き税額控除の課題などを整理し、まずは意見交換をしてほしいと要請があった」と説明。一方、制度の実現可能性については「まだ何も決めていない。党内でも何の意見も出ていない。あくまでも意見交換だ」と述べるにとどめた。

 立憲は1人一律2万円の「食卓おうえん給付金」や、最大2年間の食料品の消費税率ゼロ%への引き下げを実現した上で、給付付き税額控除を導入するよう求めている。重徳氏は記者団に「3段階方式の政策こそが我々が実現したいものだ。政策パッケージの考え方を伝えた。今後さまざまな制度設計について意見交換をしようという話だった」と語った。【高橋祐貴、池田直】

毎日新聞

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