石破首相、戦争の「記憶継承」強調 被爆者団体と面会 広島原爆の日
石破茂首相は6日、広島市で開かれた平和記念式典のあいさつで、広島で被爆した歌人の短歌を引用するなど、先の大戦の記憶の継承に努める姿勢を鮮明にした。被爆者団体との面会では、原爆供養塔の修繕や子ども向け展示に協力する考えを示した。
首相は式典でのあいさつの最後に、歌人の正田篠枝(1910~65年)が原爆の犠牲になった子どもと教師の無念を詠んだ短歌「太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり」を引用し、犠牲者を追悼した。
その後の記者会見では短歌について「その光景を想起しただけで、どれほど悲惨で悲しい、つらい思いがそこにあったかということだ」としたうえで、「時間とともにいろんな記憶が風化するのは避けがたいことだが、そうであるだけに、能動的に記憶を継承する努力は強めていかなければならない」と強調した。
首相は会見に先立ち、広島の被爆者団体の代表らと面会。団体側からの要望を受け、平和記念公園にある原爆供養塔の修繕を進める考えを示し、「(供養塔が)老朽化すると、記憶も次の時代に引き継ぐことができない」と述べた。また原爆資料館で子ども向けの展示を新設する計画が進んでいることを踏まえ、「子ども向けの展示室やその内容を充実させるべく、政府として必要な協力をしたい」と語った。
面会には広島県原爆被害者団体協議会の箕牧(みまき)智之理事長や広島被爆者団体連絡会議の田中聡司事務局長らが出席。団体側が「日本は80年間戦争をしていない。今後もしないことを約束してほしい」などと要望したのに対し、首相は「私どもから能動的に戦争を仕掛けるということは決してない」と強調。政府との意見交換の場を増やすべきだとの要望には「こういう機会は年に1回だけ持っても駄目で、増やさなければいけない」と応じた。
首相は原爆資料館にも足を運び、約30分間視察。現職首相が8月6日に広島の原爆資料館を視察するのは2022年の岸田文雄氏以来で、視察の最後に芳名帳に「祈 平和な世界」と記帳した。【野間口陽】
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