日本人にサッカーができるのか? 36年後に聖地で返した痛快な答え
◇サッカー国際親善試合(31日、英ロンドン・ウェンブリー競技場)
◇○日本代表1―0イングランド代表●
日本の森保一監督は1990年に1カ月間、イングランドにサッカー留学した際、周囲から言われたことがあるという。
「日本人はサッカーができるのか?」
36年後に「聖地」のウェンブリー競技場で見せたのは、痛快な「イエス」回答だ。
イングランドから圧力を受け、ボールを支配される時間は長かった。だが自陣でボールを奪って素早くつなぎ、最後は中村敬斗の折り返しを三笘薫が決めた先制点のように、組織的かつ俊敏なプレーで強豪を出し抜いた。
この時、三笘の前を走って複数の相手選手を引き付け、ゴールをお膳立てした上田綺世は「相手がいくらクオリティーが高いとはいえ、隙(すき)はある。その隙を突けたのが一番大きかった」と語る。
イングランドはワールドカップ(W杯)欧州予選で8戦全勝かつ無失点。ゴールをこじ開ける難しさは世界でも指折りの相手だろう。
三笘は「少ないチャンスだと思っていたし、そこで決めきるというか、勢いをつけるというか、やらないといけないと思っていた」と語る。
世界の強豪からの勝利としては、2022年W杯カタール大会のドイツ戦やスペイン戦、そして昨年10月の国際親善試合のブラジル戦がある。だが、この時はいずれも先制を許しての逆転勝利だった。
今回は日本が先行し、リードを守り切った。ドラマチックさは減ったが、より確実性の高い勝ち方と言える。
鎌田大地は「先に失点して、前回のW杯やブラジル戦のように逆転できるのは当たり前ではない。やっぱり失点しないことが一番大事」と語る。
イングランドはケーンやベリンガムなど中心選手が出場しなかった。しょせん親善試合と言うこともできる。
だがサッカーの母国を相手に、「後進国」の日本が挙げた初勝利で、しかもアウェー。日本サッカーにとって歴史的な1勝であるのは間違いない。【ロンドン高野裕士】
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