コメ小売りまでのコスト5キロ2816円 新指標 中東情勢は未反映
全国農業協同組合連合会(JA全農)などコメ取引関係者でつくる米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)は7日、コメの生産・流通コストを示す新指標を公表した。2026年4月時点で精米5キロあたり税込み2816円と算定し、26年産米の目安となる。24年夏の「令和のコメ騒動」後、米価の高止まりが続くが、資材価格の高騰ぶりなどを示すことで、消費者の理解を促す考えだ。
米穀機構が3月に示した暫定値は2811円だったが、4月1日に新指標を示す団体として政府から認定を受けたため、改めて公表した。25年4月時点のコストは2736円だった。
指標は、平均作付面積(2・27ヘクタール)を含む1~3ヘクタール未満の米農家をモデルケースに、統計データを基に算出した。農機具代や肥料費などの生産コストのほか、集荷や卸売り、小売り段階での管理費や輸送費、人件費などを積み上げたもので、利益は含まれていない。
指標は原則毎年3月に改定する。ただ、今回は2月末の米国・イスラエルによるイラン攻撃後のエネルギー価格高騰の影響はほとんど反映されていないと見られ、「急激なコスト変化など必要と判断された場合には随時改める」(米穀機構)としている。
鈴木憲和農相は7日の閣議後記者会見で「生産者の再生産や再投資が可能となり、消費者にも理解が得られるような価格水準でコメが持続的に供給されていくことに期待する」と述べた。
ただ、新指標は、消費者からコメの「最低価格」と誤認される問題点も指摘されている。米穀機構が指標策定に当たり発足させた委員会で議長を務める日大の西川邦夫教授は「指標は取引価格を拘束するものではない」と強調。適正なコメ価格については「需給で決まるのが前提」と述べた。【鶴見泰寿】
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