「106万円の壁」廃止、酒税見直し…10月から暮らしどう変わる?

2026/09/27 09:00 

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 10月から暮らしに関わる制度や仕組みが変わります。カスタマーハラスメント(カスハラ)対策の義務化や、「年収106万円の壁」とされる社会保険加入要件の段階的廃止が始まります。酒税の見直しや電気・ガス料金補助の終了、食品・飲料の値上げなど、家計に影響する変更も相次ぎます。主な内容をまとめました。

 ◇カスハラ対策義務化

 顧客や取引先による理不尽な要求や迷惑行為などのカスハラから労働者を守るため、全ての企業や自治体に対策を義務付ける改正労働施策総合推進法が施行されます。

 事業主には対応方針の明確化や相談体制の整備などが求められ、不十分な場合は国が是正を指導・勧告し、従わなければ公表します。

 カスハラは、社会通念上許容される範囲を超え、労働者の就業環境を害する言動と定義されます。不当な損害賠償請求や土下座の強要、威圧的・執拗(しつよう)な言動のほか、SNS上での嫌がらせも対象です。

 ◇「106万円の壁」廃止

 パートなど短時間労働者の社会保険加入要件のうち、「年収106万円の壁」と呼ばれる賃金要件が廃止されます。現行では①週20時間以上の労働時間②月額賃金8万8000円以上③企業規模51人以上④学生ではない――の要件を満たした場合が加入対象。賃金要件は最低賃金の引き上げに伴い、3月末で事実上解消しています。企業規模要件は2027年10月から段階的に廃止します。

 適用拡大により年金や医療の保障が手厚くなる一方、保険料負担を避けるための「働き控え」への対応が課題となります。

 ◇子1歳まで国民年金保険料の免除

 子育て中の自営業者やフリーランスらを対象に、国民年金保険料(26年度は月額1万7920円)の納付を免除する制度が始まります。対象期間は子どもが1歳になるまでで、申請が必要です。期間中の保険料は納付済みとみなされるため、将来の年金受給額は減りません。

 ◇酒税見直し

 長年続いてきたビール系飲料の酒税格差が解消されます。17年度の税制改正から進められてきた見直しの最終段階として、ビール、発泡酒、第3のビールの酒税が350ミリリットル当たり54・25円に一本化されます。

 ビールは約9円の減税となる一方、発泡酒と第3のビールは約7円の増税となります。原料や製法の違いによる税負担の格差を見直し、公平な競争環境を整えるのが狙いです。

 また、チューハイやサワーなども28円から7円増税され、日本酒やワインと同じ35円に引き上げられます。

 ◇食品・飲料値上げ

 キリンビバレッジが茶系飲料166品目を5~18%、江崎グリコが菓子類など169品目を3~15%、東洋水産が生めん・チルド食品など195品目を8~14%引き上げるなど、食品メーカー各社が値上げに踏み切ります。

 帝国データバンクによると、10月に値上げされる飲食料品は約3000品目に達する見通しです。飲料・酒類が全体の半数近くを占め、調味料や加工食品も幅広く値上がりします。

 先行きが見えない中東情勢の影響や円安による原材料、エネルギー価格の高騰に加え、物流費や人件費の上昇が要因です。

 ◇電気・ガス料金補助終了

 電気・ガス料金の10月使用分から、政府の補助がなくなります。クーラーの使用回数が増えた7~9月、電気料金の補助額は1キロワット時当たりでみると、一般家庭向けなど低圧の場合、7月と9月の使用分が3・5円、8月が4・5円。ガス代の補助額は、1立方メートル当たりで7月と9月が14円、8月は18円でした。

 補助がなくなる影響もあり、東京電力管内では、国の認可が必要な規制料金が10月使用分で9307円と過去最高になる見通しです。

毎日新聞

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