ファーストサマーウイカ、ポリス姿で吉澤嘉代子の野音に乱入!? 10周年ライブに喝采

2025/04/25 19:32 

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吉澤嘉代子の単独公演にファーストサマーウイカが登場 カメラマン:山川哲矢

 シンガーソングライター・吉澤嘉代子が、アニバーサリーイヤーのラストを飾る単独公演『夢で会えたってしょうがないでショー』を20日、東京・日比谷野外音楽堂にて開催した。2021年以来二度目となる野音ライブは立ち見席までソールドアウト。雨予報を跳ね返し、3000人の観客とともに特別な一夜を作り上げた。

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 舞台は“夢で会えたってしょうがないで商店街”。ステージには各店の看板が並び、寸劇と音楽を織り交ぜたコンセプチュアルな世界が広がった。吉澤が“鮨 よし澤”の大将として登場し、バンドメンバーとともに「ガリ」で開幕。さらに「鬼」「月曜日戦争」と続き、観客をファンタジックな物語へと誘う。

 ゲストにはハマ・オカモト、私立恵比寿中学の真山りかと小林歌穂が登場。軽妙な寸劇とともに、「アボカド」「面皰」「曇天」などを披露し、明るく賑やかな前半を彩った。

 ステージが暗転し、後半は“すなっく嘉代子”へ。吉澤はスパンコールのドレスに身を包み、「たそかれ」をしっとりと歌い上げる。そんな中、次なるゲストとして登場したのは、警官に扮したファーストサマーウイカだった。

 「この街の平和は、ある巡査部長によって守られている――その名も、ファーストサマーウイカ!」というナレーションとともに、客席中央にスポットライトが当たる。サングラスをかけ、竹刀を担いだウイカが、観客を威圧しながらメインステージへと向かう。「グッズ買ったか?」「何見とんじゃ!」と関西弁でまくし立てる姿に、客席は爆笑とざわめきに包まれた。

 しかし、サングラスを外すと一転、「おつかれ嘉代ちゃ〜ん!」と柔らかな笑顔に。現実世界でも生年月日が同じという絆で結ばれた吉澤とウイカ。“マブダチ”ならではの息ぴったりなトークで、心温まる空気を作り上げた。

 「そんな嘉代ちゃんと、今から一緒に歌ってもいいですか!」と呼びかけると、ふたりは吉澤の楽曲「化粧落とし」をデュエットで披露。ウイカのパワフルで伸びやかな歌声と、吉澤の繊細で情感あふれるボーカルが溶け合い、楽曲に新たな色を加えた。派手なパフォーマンスだけでなく、楽曲の持つ切なさや女性たちの心情を、圧巻の表現力で届けたウイカ。その歌唱力と存在感に、会場は息を呑んだ。

 曲終わりには「嘉代ちゃん、最高やで!」と抱き合い、互いの友情とリスペクトを確かめ合うような場面も。ウイカが「これからもずっと応援してるからな!」とエールを送ると、吉澤も涙ぐみながら「ありがとう! ウイカちゃんがいてくれて本当に良かった」と応えた。

 その後も吉澤は「シーラカンス通り」「地獄タクシー」と、幻想的なナンバーを続ける。さらに、ステージに設置された電話を使った寸劇を経て、阿部真央が占い師役で登場。「泣き虫ジュゴン」で感動的な共演を果たした。

 終盤、「ぶらんこ乗り」「残ってる」といった代表曲をしっとりと歌い上げると、観客のペンライトの光とともに、会場は幻想的なムードに包まれた。

 本編ラストは「未成年の主張」。かつて彼女が初ワンマンで歌った曲であり、今回の公演タイトルともリンクするナンバーだ。曲中には「夢で会えたってしょうがないでしょ!」という叫びも。デビューからの11年を総括する、力強く希望に満ちたパフォーマンスとなった。

 アンコールでは、パジャマ姿に着替えて登場。「17歳で野音に憧れ、34歳でここに立てた」と涙ながらに語り、「ものがたりは今日はじまるの」「メモリー」「らりるれりん」と歌唱。シャボン玉が舞うなか、観客一人ひとりに感謝を届けた。
ORICON NEWS

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