トランプ関税巡る日米交渉「2段階」で 早期成果狙い、政府検討

2025/04/25 22:19 

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 トランプ米政権の関税引き上げを巡る日米交渉を「2段階」で進める案が政府内で浮上している。農産品や液化天然ガス(LNG)の輸入拡大などに「大枠」で合意したうえで、実務者などで詳細を詰める。貿易赤字解消や農産品の市場開放などを巡って両政府の主張に隔たりが大きい中、段階を踏んで交渉を進めることで、関税引き下げに向けて早期に着実な成果を狙う。

 赤沢亮正経済再生担当相との2回目の会談を前に、ベッセント米財務長官は一部メディアの取材に「貿易交渉は2段階で進めて緊張を緩和していく」と述べている。日本側も「一度に全ての分野を交渉の議題とすることにならない」(政府関係者)として2段階で交渉する案を検討している。閣僚間で合意した後、実務者レベルで協議したり、一定期間を経て再交渉したりする案がある。

 また、赤沢氏は2回目の交渉で農業やエネルギー分野などを「パッケージ」として示す方針。LNGのほかトウモロコシや大豆の輸入拡大なども検討している。【古川宗、田所柳子】

毎日新聞

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