「ゴルフの祭典、マスターズ目指す」、“世界”を見据えた国内ゴルフ大会の在り方とは? アース…

国内ゴルフ大会への展望を明かすアース製薬株式会社取締役会長・大塚達也氏 (C)oricon ME inc.

【写真】シュールだけど尊い! 蚊やゴキブリの遺影の前で供養…アース製薬が毎年行う「虫供養」の様子
■「選手と観客の距離感に驚かされた」視察で行ったマスターズに衝撃! 国内でもマスターズのような大会を
――2012年にスタートし、今年で14回目を迎えた『アース・モンダミンカップ』ですが、当初どのような想いから開催に至ったのでしょうか?
【大塚達也会長】私自身、純粋にゴルフが好きだったということが、まず大きな要因ではあります。お得意様とも深く関係値を築くことが出来るというビジネスの手法として活用させて頂く機会も多かったのですが、単純に「ゴルフって、こんなに魅力的なスポーツなんですよ」と、さまざまな方に伝えたかったと言った方が正しいかもしれません。
――単純なビジネスツールではなく、ゴルフの魅力を多くの方に知ってほしかったと。大塚会長のその熱量の根幹はどこにあったのでしょうか?
【大塚会長】1991年頃だったと思うのですが、お得意様からマスターズ(※『マスターズ・トーナメント』。米ジョージア州オーガスタゴルフクラブで毎年開催される男子メジャー選手権のひとつ)に行きませんか? というお誘いを受けたんです。私もその当時はマスターズの価値をあまり理解してはいなかったのですが、行けるのなら視察がてらに行ってみようかと(笑)。ちょうどその時、退職された役員の方がいたんです。功労者でもありましたので、マスターズへの視察観戦が長年の功績へのはなむけになるかなと。
――そうだったんですね。ですが、そこから一気に魅了されてしまった。
【大塚会長】はい(笑)。深く感銘を受けてしまったんです。それまでは興味はあったものの、あくまでもゴルフは“やるもの”であり、“観るもの”という意識は低かった。でも、現地のオーガスタナショナルに到着するや、その雰囲気に圧倒されたんです。こんな厳かなゴルフ場があるのだという感動、大会においても、テレビでしか観たことが無い有名プレーヤーが手を伸ばせば届くくらいの距離感でプレーしているという感動。この2つの要素に魅了されました。
――最初は興味本位で現地に行ったものの、見事に“オーガスタの風”の虜になってしまったわけですね(笑)。
【大塚会長】ビックリしたのが、一流の選手たちがフレンドリーに観客と会話を交わしていたり、気軽にサインに応じていたんです。国内の大会ではそのような行為は当時見かけませんでしたし、マナー違反とも言われかねない雰囲気が漂っていたので、そこにカルチャーショックを受けました。
――繊細な競技なだけに観戦する側の姿勢も問われる印象が強いですよね。でも、オーガスタではマナーを守りながらもプレーヤーとギャラリーの距離がもの凄く近かったわけですね。
【大塚会長】ギャラリーからは選手へのリスペクト、プレーヤーからは来てくれたギャラリーへの感謝がそれぞれにあり、運営するスタッフやボランティアの方々の厚い受け入れ体制も含め、とても清々しい大会だったんです。「あぁ、こんな大会を日本でも開催したいなぁ」と沸々と芽生えたのが、『アース・モンダミンカップ』開催への初期衝動でしたね。
■最初で最後のワガママだった!? 念願だったゴルフトーナメントを遂に開催
――仮にゴルフに興味が無かった人が観戦に行っても、絶対に思い出に残る…そんな大会を国内でも開きたいという想いが芽生えたのですね。
【大塚会長】とはいえ、当時の我々はゴルフ大会を開催するノウハウも無いし、当然お金もかかる。開催への想いはあったものの、なかなか実現には至りませんでした。ですが、おかげさまで業績も年々上がり、2005年には株式上場も叶った。ちょうど第1回大会の時期に私も社長を退くことを決めていたんです。そのとき、最初で最後のワガママとして『アース・モンダミンカップ』の開催を取締役会に通しまして、役員の方々の賛同を得て開催にこぎつけることが出来ました。
――念願だったゴルフトーナメントの開催が社長退任のタイミングでようやく叶った。“ワガママ”と仰いましたが、アース製薬にとっても、会長が描いていた大会を開催することで企業ブランディングにも寄与できるという思惑もあったと思います。
【大塚会長】そうですね。私自身がオーガスタで体感したような、プレーヤーとギャラリーが一体となる大会が開催出来れば、会社にとっても絶対に良い効果を産めるという想いはありました。そこからは急ピッチで大会運営の準備に取り掛かりましたね。
■プロゴルフの灯は消さない! コロナ禍での開催を英断したワケ
――いまや「アース・モンダミンカップ」も回を重ねて今年で14回目。賞金総額も国内最高額の3億円で、優勝賞金も国内最高額の5400万円。また、賞金だけでなく、72ホール完遂を前提とした“勝負論”を明確にした大会としても認知されています。
【大塚会長】今年からは海外選手も参戦するようになり、より国際色豊かな大会になっています。世界の一流プレーヤーが自発的に手を上げて大会参戦を熱望する…そんな大会になっていくことを望んでいます。
――単なる国内大会ではなく、世界規模の大会を目指すということですね。それこそ大塚会長がオーガスタに魅了されたことが原初であるという意味でも、“女子プロゴルフ版マスターズ”を目指すという目標に一歩一歩近づいている印象を受けます。その工程として、ある種の分水嶺となったのが、2020年大会だったと思います。コロナ禍による各種大会・イベントが軒並み中止・延期する中、感染防止を徹底し、無観客による大会を英断されました。当時はどのような想いで開催に至ったのでしょうか?
【大塚会長】さまざまなご意見があるなかではありましたが、とにかく大会を継続したかったという想いが強かったです。開催をするにはどのような運営方法が最良なのか? またその準備をどのように行うべきか? さまざまな方のご意見を伺いつつ、慎重に開催に向けて進めていきました。今後のプロ選手の方々の行く末、プロゴルフの在り方を見据えて、中止という考えは無かった。とにかく開催するための最善の策を運営スタッフ全員で導き出しました。
――当時のコロナ禍における閉塞感と不安のなか、感染者を出すことなく無事に完遂させたことは、後続イベントにも大きな影響を及ぼした大会だったと思います。「コロナ禍におけるイベント開催の在り方」を提示したというか。
【大塚会長】“答え”が無い中での開催でしたので、当然ながら不安もありました。選手はもちろん、医療スタッフや自治体、協賛社の方々が心を一つにして実現できた大会だった。むしろ開催させて頂き、本当にありがたかったです。
――無観客の中でプレーするということは、大会では考えられなかったことです。選手してもやりづらさはあるものの、良いプレーが多く生まれていました。
【大塚会長】そうですね。あの大会での選手ひとりひとりの1打には、何か特別な想いが乗せられていた…現場で見ていた私にはそのように感じられました。同大会で優勝した渡邉彩香選手の優勝者インタビューでの涙も忘れられないですね。
――渡邉選手の涙は、コロナ禍における不安や閉塞感に風穴をあける光明となりましたね。そして後に続くコロナ禍におけるイベントの試金石にもなった。
【大塚会長】そうですね。我々でも大会を無事に終えることが出来たのだから、他のイベントも可能なはずですよ、ということを立証できたことは大会主催者側としても大きな自信に繋がりました。
■多くの企業が大会を主催して欲しい「ダイヤモンドへと磨き上がった選手をもっと見たい…それが私の夢」
――現在の国内プロゴルフ界においては、ベテラン勢の活躍、ニューカマーの台頭など良いニュースも多く聞かれますが、一方で競技人口の減少などの声も散見されます。大塚会長ご自身は現状のゴルフ界にどのような想いをお持ちでしょうか?
【大塚会長】ゴルフは誰にでも出来るし、そこに技量の差があっても皆で楽しむことが可能です。勝負論だけでなく、長時間一緒に楽しむことで絆も強くなる。人と人とを結びつけてくれるツールとしても最適なスポーツだと思います。一方では、技量を磨けば常人では考えられないようなプレーも生まれ、“魅せるスポーツ”としても楽しむことが出来る。これだけ振り幅が広いスポーツも稀だと思います。だからこそ、日本ゴルフ界全体の底上げは必須であり、世界で活躍するプレーヤーの更なる台頭が望まれています。ですが、現状では育成面も含め、明日のスターを生む環境においては、もっと整備が必要だと感じます。個人の資産や環境の有無で優劣がついてしまっては、眩い光を放つ才能も埋もれてしまう。そこに危機感を常に感じていますね。ですから主催する大会を通じて、原石からダイヤモンドへと磨き上がった選手が続々と誕生していく…それが私の夢なんです。
――それが『アース・モンダミンカップ』を継続している最大の理由なのですね。
【大塚会長】ですが、いち企業だけで出来ることは限られていますから。もっと多くの企業がプロ大会を主催して欲しいですね。今年の『アース・モンダミンカップ』を観て、我々ならもっと面白い大会を開催できるという想いに駆られた企業・実業家の方がどんどん出てきて欲しいですし、私たちと一緒にゴルフ界を盛り上げてほしいと願っています。
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