教員グループの児童盗撮事件 文科相「怒り覚える」 全教委に指導へ

2025/06/27 11:27 

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 女子児童の盗撮画像を名古屋市立小学校の教員らが交流サイト(SNS)のグループチャットで共有したとして逮捕された事件について、阿部俊子文部科学相は27日の閣議後記者会見で「本当に怒りを覚える。教師から児童生徒への性暴力は決してあってはならないことであり、厳正に対処をしていただきたいと考えている」と述べた。

 阿部氏は今後、全国の教育委員会に対して教員の服務規律の徹底について文書で指導し、教育長を対象にオンライン会議で説明することを明らかにした。再発防止に向けて「厳正な対応の更なる徹底を図る」と強調した。

 この事件では愛知県警が24日、名古屋市立小と横浜市立小の男性教員2人を性的姿態撮影処罰法違反(撮影など)容疑で逮捕。捜査関係者によると、グループチャットには全国の小中学校の教員10人程度が参加していた。校外学習の際に盗撮した画像などを共有し合い、「いいですね」「こんな機会があってうらやましいです」などと感想を送り合っていたとみられる。

 教員の性犯罪を巡っては、採用時などに職員の性犯罪歴の確認を義務付ける「日本版DBS」を2026年から実施予定としている。しかし、事件化していないわいせつ行為は対象外で初犯の抑止効果は限定的とも指摘されている。

 このことについて阿部氏は「法律で学校設置者に対する研修や相談体制の整備を義務付けられており、これらの取り組みを徹底する」と述べた。【木原真希、斎藤文太郎】

毎日新聞

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