5月のコメ輸入量、昨年月平均の120倍 高関税でも国産米より安く

2025/06/27 14:04 

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 小泉進次郎農相は27日の閣議後記者会見で、貿易統計に基づく5月のコメの民間輸入量が1万607トンとなり、昨年の1カ月当たりの平均輸入量(約85トン)の120倍以上に急増したことを明らかにした。民間輸入したコメには1キロ当たり341円の高関税がかかるが、それでも国産米より安くなるため、外国産米を増やそうとする小売業者や中食・外食事業者も現れている。

 小泉氏は国産米の価格高騰が続けば、割安な外国産米の増加が今後も続く可能性があると指摘し「外国産がさらに入ってくるような状況を食い止めるためにも、米価高騰対策はまだ緩める状況にはない」と強調した。

 農林水産省によると、民間貿易によるコメの輸入は2024年度が3011トンで、前年度(730トン)の約4倍に増加した。1999年度以降で過去最大となったが、25年度は4月が6838トンとなり、わずか1カ月で24年度全体の約2・3倍になった。5月も単月で24年度全体の約3・5倍に達した。【中津川甫】

毎日新聞

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