三谷幸喜氏、三谷文楽のきっかけは吉田羊から 人形遣いには興味津々「どういう気持ちで…?」

2025/07/09 15:30 

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三谷文楽のきっかけは吉田羊からと明かした三谷幸喜氏(C)ORICON NewS inc.

 脚本家の三谷幸喜氏が9日、都内で行われた『【パルコグランバザール×三谷文楽コラボ記念】劇作家・三谷幸喜、文楽の次世代を担う人形遣い・吉田一輔プレス向け取材会』に登壇し、自身が作・演出を手掛ける三谷文楽の始動のきっかけと、文楽の魅力について語った。

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 三谷氏が2012年より作・演出を手掛ける古典エンタテインメントである三谷文楽の13年ぶりとなる新作『人形ぎらい』が、8月16日~28日に東京・PARCO劇場にて上演される。今作は現代の文楽の劇場を舞台に、主人公は人形たちで、役を演じる人形自身の話となる。そして今作が11日スタートのパルコグランバザールとタイアップ。撮り下ろしCMでは、三谷氏がナレーションを担当。今作で監修・出演を担う人形遣いの吉田一輔氏を主遣いに、吉田簑太郎氏、吉田簑悠氏3人の人形遣いが操る、主人公で万年憎まれ役の文楽人形”陀羅助(だらすけ)”がグランバザール特別バージョンのスニーカーを身に着け、スケボーで街中を駆け巡る。

 取材会では、三谷氏のほかに一輔氏、簑太郎氏、簑悠氏が登壇し、ミニ文楽入門が開講。世界的にもめずらしいという3人遣いの緻密な連携で、女形の人形のしなやかな動きが解説された。真剣な表情で解説を聞いていた三谷氏は、興味津々で一輔氏に質問しながら、人形遣いのプロフェッショナルな顔に感心を見せた。人形の泣く姿や悔しがる姿の演じ方が説明されると、三谷氏は「怒りはどういうふうにやるんですか」とリクエスト。そのリクエストに、一輔氏ら3人がサッと人形を動かし、殴りかかるような仕草を演じさせると、人形の足元に潜り込むようにして操っていた簑悠氏を三谷氏が覗き込み、「どういう気持ちで…?」と質問し会場に笑いが起こる一幕もあった。

 文楽の魅力について、三谷氏は一輔氏の言葉を引用し、「人間ができることが人形にできないことなはないんですね」と熱弁。続けて「それでいて、サイズが人間より小さいから凝縮している感じがすごくしていて」とし、「人間社会の縮図みたいなものをすごく感じるし、感情も凝縮されて現れる感じが深い」と語った。

 また、三谷氏は「三谷文楽」の始動のきっかけについて、「15年くらい前になるんですけど、舞台をやったときに羊さんの知り合いで文楽のスタッフの方がいるというので紹介していただいて」と俳優の吉田羊の紹介からだと告白。「僕はそれまで見たことがなかったんですけど、人形の頭を修復される横山さんという女性の方に(一輔氏を)紹介していただいて」とし、「会うようになって、新しいものをやりましょうと。歌舞伎が野田秀樹さんとか(宮藤)官九郎さんとかやってるけど、文楽はいなかったので、じゃあ僕がやろうと」と文楽への挑戦を決めたことを明かした。
ORICON NEWS

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